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運命のいたずら(2)

一緒にケフィの看病をしてくれていたタリ こういうのを「運命のいたずら」と言うのだろうか。
 もしそうだとしても、その運命は変えることはできなかったのだろうか。

 たとえばあの日、私が家にいたらどうだったのだろう。タリは向かいの家に遊びに行かず、一日中、家の中やデッキでゴロゴロしたりはしていなかっただろうか。
 向かいに家に遊びに行っていたとしても、あと1秒、門をくぐって道路に飛び出すのが遅かったら。車が通りかかるタイミングが、ほんのわずかでもずれていたら。
 もし、車のスピードがもっと緩やかだったら生きていてうれたかもしれない。ケガをしたり、障害を負ったりしたかもしれないけれど、命だけは助かったかもしれない。

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抱っこが大好き

ひざのうえで安心して眠るタリ 私が床に座ると、自分から寄ってきてゴロゴロとのどを鳴きをして体をこすりつけてくるようになったタリ。背中を撫でて上げるとお尻を高くして、鍵形に曲げた尻尾を小刻みに揺らし、一段と大きなのど鳴きをしていたタリ。お尻の部分をとんとんと叩くと両手をうーんと伸ばしながらお尻を振っていたタリ。のどを撫でると気持ちよさそうに目をつむって私のひざにアゴを乗せたり、体を預けたりしてきたタリ。
 
 よほど人間に怖い思いをさせられたのか、自分から私のひざに乗っかってくるのは一大決心だったけれど、一度乗ると「もういい加減降りて」と言わないといけないくらい、いつまでもひざのうえで眠っていた。

 実は抱っこが大好きだったのだ(写真)。

 これからずっと、いくらでも大好きな抱っこができるはずだったのに。怖い思いをしたり、お腹を空かせたりすることもなく、のんびり過ごせるはずだったのに。
 いったいタリの人生はなんだったのだろう。どうしてタリが、こんな目に遭わなければならなかったのろう。


二度と来ない「今度」

「もっともっと、抱っこしてあげたらよかった」と思う。最後に抱っこしたとき、出勤時間が迫っているからと早々にひざから降ろしてしまった。それが最後になると知っていたら、もっと長い時間、ひざに乗せて撫でてあげたらよかった。

 最後に会った日、出かける準備を始めた私に向かって、タリは「にゃぁ」と鳴きながら何度も両目ウィンクを送ってきた。私はいつも通り「また今度ね」と声をかけた。「今度なんて二度と来ない」などと思いもせずに。

 そして抱っこをねだるタリを置いて家を出た。それがまさかタリとの永遠の別れになるとはつゆほども想像しなかった。
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運命のいたずら(1)

天気の良い日はここがお気に入りの昼寝場所だった 今、タリとおぼしき猫の遺骨はケフィやでんと一緒に仏壇の上に乗っている。でも、本当にそれがタリなのか? 
 何しろ発見されたとき、タリの姿はすっかり変わり果ててしまっていた。すでに腐敗が進んだ体は硬直して膨らみ、体型も変わっていた。顔も左耳のV字カットも識別できなかった。

 ただ、わりと大柄でお腹が白くて背中部分が黒く、太くて黒く短めな尻尾の猫だったこと。タリの通常のテリトリーで発見されたこと。亡くなって10日ほどが過ぎた状態であり、それはタリがいなくなった時期とちょうど重なること。
 そして、どんなにタリを呼んでも姿を現さないことから、「それがタリ」と判断せざるを得なかった。

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幸せのスタート地点
 
 どうしても信じられないのだ。まだ若くて、健康で、あんなにかわいくて、幸せのスタート地点に立ったばかりのタリがどうして死ななければならなかったのか。なんで交通事故なんていう、めったにあり得ないものに遭遇して命を落とさねばならなかったのか。

 家にやってくるまでの間、タリはうんと怖い思いをしただろう。かなり人間不信になっていた。寒かったり、お腹が空いたり、寂しかったり、多くの困難に遭ったはずだ。そんな苦労人生が終わろうとしている矢先だった。

 タリはようやく人間を信用しはじめていた。昨年末くらいから、やっと人間に抱っこされるようになって、家の中に入って安心してくつろげるようになったばかりだった。

 現れた当初は「口の利けない猫なのかな?」といぶかしんだくらい無口だったのに、いつの間にか私が知る猫の中でも1、2を争うほどおしゃべりになった。
「帰って来たよ」と言っては鳴き、「おなかが空いたよ」と言っては鳴き、「そばにいてよ」と言っては鳴いた。

のびのびと生き始めたばかり

私がじっとしてると永遠にスリスリしていた タリ お腹が空いているときには人間が歩く足の間をスラロームよろしく絡みつき、上を向きながら「にゃー、にゃー」と甘えた。そうやって少しずつ欲求を出し、自由に振る舞えるようになってきたところだった。

 ゴハンの選り好みも出てきて猫缶と混ぜなければカリカリを食べなくなり、かつお節や青魚はいまいち好きではなく、マグロや牛肉が大好きだった。キッチン台には美味しい物があると分かって人目を盗んでは乗っかって魚や肉を物色。亡くなる数日前には、ごていねいにも6枚入り食パンすべての角をかじって家人に怒られていた。

 ようやく安心し、「自分は愛されている」という自信を取り戻し、のびのびと生きられるようになったばかりだったのに。

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タリ、天使になる

帰宅するといつも「おかえり!」と迎えてくれたタリ タリが天使になりました。
 本日、向かいの家の植え込みで横たわっているのが発見されたのです。

 かけつけてくださったペットレスキューさんに確認いただいたところ、「タリに間違いないでしょう。車とぶつかったようです」とのこと。

 おそらく姿が見えなくなった日に事故に遭った模様。遺体はかなり損傷していました。顔は識別できず、左耳のV字カットもよくわかりません。先に到着した家人によると「お腹にはウジ虫がびっしり付いていた」とのこと。
 模様と尻尾のかたち、体長から、タリであろうと判断し、家人とペットレスキューさんと共に、りゅう、でんすけ、ケフィを見送った霊園で今夜、荼毘に付しました。

 探していただいた方、ご心配していただいた方、みなさま本当にありがとうございました。

 あまりに突然のことで、今はこれ以上は書けません。落ち着いたら詳細をお知らせしたいと思います。

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求む! タリの目撃情報!!

タリ捜索ポスター 1週間ほど前からタリの姿が見えない!
 5月29日朝、家人が出勤するときにはいつもどおり家にいたが、帰宅したときには姿が無く、以来、戻っていない。

 タリがやってきたのは、でんすけが亡くなって一月ほどたった頃。2015年10月だ。我が家のデッキで暮らすようになってからは、数日留守にしたことが2~3度あったが、1週間も空けることはなかった。

 ミーちゃんのときのように自分の力で探そうかとも思ったが、ここ1週間は仕事が詰まっていてとても動けないので、友人に紹介されたペットレスキューさんに頼むことにした。

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小さな情報でもかまいません

 タリの性格や行動パターンをペットレスキューさんに伝えたところ「おそらく目撃情報を集めるのが有効な猫ちゃんだと思います」とのこと。

 どんな小さな情報でもかまいません。どうか情報を0120-73-1020までお寄せください! 情報の拡散も大歓迎! 岩槻区内もしくはその周辺でチラシを置いたり、貼ったり、配ったりしてくださる方がいらしたら、ぜひお問い合わせください。送付させていただきます。

タリの特徴

タリとケフィ

 毛色は白黒ですが、お腹部分はほとんど白で、背中部分はほとんど黒。尻尾は太めで短く、左耳にV字カットが入った女の子です。

 人が大好きですが、人に怖い思いをしたらしく人から近づくと逃げます。なついていない人だと触るのは難しいかもしれません。
 ケフィとはくっついて散歩をするくらい仲良し(写真)だったことは何度も書きましたが、出会った当初からまったく平気だったので大型犬は怖がらないような気がします。
 家族の前以外ではほとんど鳴かないので、あまり書いても意味がないかもしれませんが、かぼそいバイブレーションの効いた、息の長い鳴き方をします。家人はよく「詩吟を習ってた?」と尋ねていました。

 ご協力、どうぞよろしくお願いします!!
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クローン犬はケフィなのか?(2)

「待ちきれないよ」と車のなかで退屈顔 生き物の性格(キャラクター)を決定するのは遺伝子だけではない。環境要因も重要だ。
 持って生まれた遺伝子に、周囲の環境や人のかかわり、さまざまなものが関係して、「そのコらしさ」ができあがる。
 ケフィが、「ほかのだれでもなくケフィである」のは、私と一緒に紡いできた宝物のようなたくさんの時間があったからだ。

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子犬の頃は

 子犬の頃、「今だけはやめて!」というタイミングでトイレをしてくれたケフィ。私が仕事に行こうとした瞬間に、うんちをはじめ、それを踏みつけた足でじゃれつかれ、私がうんちだらけになったこともあった。
 帰宅時には、「帰って来た!」とはしゃぐケフィが、やはりうんちを踏みまくり、うんちまみれの体であちこち触るので、家中がたいへんなことになったこともたびたびだった。

 でんすけと遊ぼうとケフィが追いかけ、サイドボードの上に避難したでんに飛びつこうとした勢いでサイドボードのガラス扉を割ったこともあったし、椅子の脚やらラグマットやらを食べてしまい、お腹を壊したこともあった。

数え切れない思い出

トレッキング中の突然の雨 初の旅行先では、ドッグランで四匹のトイプードルに追いかけ回され、噴水に飛び込む騒ぎがあったし、最初に泳ぎの練習をしたときには手足をバタバタさせすぎて、おぼれかけ、慌てて救った。

 公園を走り回っていて側溝を飛び越え損ねて中に落下したことや、川沿いを散歩してときには重なった芦の間からケフィが川に落ち、決死の覚悟で引き上げたこともあった。帰り道、ドロドロの犬を泥だらけの人間が連れているので道行く人はみな振り返っていた。

 おつかい先で外につないで待たせておくと、店から私が出て来るまで吠えまくり、私の姿が見るや否や、二本足で立ち上がって、ぴょんぴょん飛びはねて私に抱きつき、「会いたかった!」と大歓迎。

 極めつけは郵便局での出来事だ。つないでいたリードが外れてしまい、私を追って局内に侵入。窓口にいた私に後ろから抱きついてきて私が悲鳴を上げ、局中が大爆笑の渦となった。

 でんが亡くなった後は一生懸命でんの姿を探して歩き、私が泣いていると側に来てそっと寄り添ってくれた。


クローン犬には引き継げない

 そんな毎日の積み重ねや、たあいもないやりとりが、私とケフィの絆を深め、ケフィの性格をつくっていった。
 そうしたケフィとの関係性や記憶のひとつひとつは、クローン犬には決して引き継げない。そして、共有してきた時間や思い出がなければ、やっぱりそれは宝物のような時間をくれたケフィではない。「ケフィとは別な犬」でしかないのである。
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ブログリニューアル
このブログは「ミーちゃんを探して」を2017年2月20日にリニューアルしました。
ブログについて
さいたま市岩槻区で地域猫として住民に愛されていた三毛猫の「ミーちゃん」。 このブログはまず、2008年に行方不明になったミーちゃんの情報収集のためにつくられました。 […続きを読む
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