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ミーちゃんがいなくなった経緯

2007年

4月 ミーちゃんをかわいがっていた割烹料理屋さんが閉店。

2007年暮れ~2008年あたま
美容院の裏にある駐車場に「猫にエサをあげないでください」の張り紙が貼られる。

2008年

3月 ミーちゃん行方不明になる(1回目)

3月3日(月)
 夜、美容院の駐車場でお腹を出してごろんごろんしているミーちゃんを何人かのミーちゃんファンが目撃。いつもと同じようにご飯をもらったり、遊んでもらったりしていた。

3月4日(火)
美容院とその隣のスナックが定休日。

3月5日(木)
 美容院のシャッターが開く音がすると飛んできていたミーちゃんが来ない。

3月8(土)
 ミーちゃんがまったく姿を現さないことを美容院の人が不審に思い始める。

3月16日(日)
 ミーちゃんのポスターをつくる。

3月17日(月)
 美容院の周囲にミーちゃんの捜索ポスターが貼られる。

3月中旬 
 ミーちゃんファンが次々と美容院を訪れ始め、情報交換が始まる。

3月下旬
 みんなで手分けして美容院周辺や、ミーちゃんが足を伸ばしそうな公園などを捜索。

4月 ミーちゃん、無事に見つかる

4月26日(土)
 ポスターを見た人が「最近、家にご飯をもらいにくる猫に間違いないと思います」と、美容院に。夜、美容院の人が無事、ミーちゃんを保護。商店街のミーちゃんをかわいがってくれていた店にミーちゃんを連れてあいさつに。

4月27日(日)
 「ミーちゃんが見つかりました」のポスターが美容院周辺に貼られる。

4月末~5月中旬
 ポスターを見た人が次々と美容院を訪れ、みんな涙、涙の再会。

8月 大けがをしたミーちゃん

8月12~15日(火~金)
 美容院がお盆休み。

8月16日(土)
 大けがをしたミーちゃん(左脇腹から背中にかけてを10センチほど鋭利な物で切られパックリ)が美容院へ。

8月17日(日)
 ミーちゃんのけが悪化。膿始める。美容院泊。

8月20日(水)
 ミーちゃん病院へ。けがの消毒をしてもらい、エリザベスカラー着用。飲み薬をもらう。美容院泊。

8月21・22日
  美容院泊。

8月23日
 閉じ込められていたのが嫌だったのか、美容院のドアを開けるとミーちゃんが外へ飛び出す。カラーをつけたまま道路を横切り、壁をよじ登って逃走。

8月24~26日
 ミーちゃん行方不明

8月27日
 カラーを付け、顔を真っ黒にしたミーちゃんが美容院に戻ってくる。この日、再び病院で診察。

8月28~31日
 傷が塞がるまで美容院にいてもらおうと、ミーちゃんに胴輪とリードを付けて美容院の控え室に。お見舞いのミーちゃんファンが訪れるが、ミーちゃんは外に出たくて一日中、鳴く日々。

9月 元気になったミーちゃん

9月1日
 ミーちゃん自由に。嬉しくて駐車場を駆け回る。

9月中旬
 病院で再診。すっかりけがは完治したのでワクチンを打ってもらう。

9月下旬
 ミーちゃんの後を2匹の子猫が付いて歩くように。「ミーちゃんくっついていれば食いっぱぐれない」と思ってのことのよう。ミーちゃんはちょっと迷惑顔。

10月 ミーちゃん、再び行方不明に……

10月20日(月)
 夜、美容院の駐車場でミーちゃんファンから遊んでもらている姿が目撃される。

10月21(火)
 美容院が休み。朝、ミーちゃんファンのひとりが、いつも通り美容院の前にいるミーちゃんと会話。その夜の目撃者は無し。

10月22日(火・水)
 美容院が連休。

10月23日(木)
 ミーちゃんが姿を消し、今日に至る。

駅前の商店街で暮らす三毛の女のコ、地域猫ミーちゃん

日なたのミーちゃん その猫は、駅前の商店街で暮らしている三毛猫(女の子)。
 商店街の人々や通行人がご飯をあげ、雨宿りの場所を提供し、避妊をし、かれこれ10数年、そこで暮らしています。いわゆる「地域猫」です。
 
 駅前開発や店主の引退などでかわいがってくれていた人が去っても、また別にかわいがってくれる人を見つけては、地域猫としてたくましく生きてきました。
 だれが付けた名前か分かりませんが、みんな「ミーちゃん」と呼んでいます。

 人間で言えば、おそらくもう70歳くらい。かつて交通事故に遭ったため、左前足が内側に曲がっています。
 でも、まだまだ元気。ものすごい早さで駐車場を走ったり、フェンス越えもなんのそので自由に動き回っています。食欲も旺盛で、いつも通る人に向かって「ごは~ん、ごは~ん」と鳴いています。


大きな受難

 10年以上もそこで暮らし、いるのが当たり前だったミーちゃん。もうすっかり風景に溶け込だようになっていましたが、今年になってその存在感を知らしめる出来事が起きました。大きな受難に遭遇したのです。
 
 それは4月のあたまのことでした。何者かがミーちゃんを捕まえ、遠くの公園に捨てたのです。たまたま見かけていたずら心が動いたのか、それとも故意に狙ったのか。それはいまだに分かりません。
 とにかくミーちゃんをかわいがっている人のお店がすべて休みの日の出来事でした。

 最初に異変に気づいたのは、最近、メインで世話をしている美容院の経営者でした。かつてミーちゃんをとてもかわいがっていた小料理屋さんが閉店して1年あまり。その美容院には、ほぼ毎日ご飯を食べに来ていました。台風や雷の晩には、店に泊まったりもしていました。それなのに休日明けから4日たっても姿が見えなかったのです。

いなくなったミーちゃん

捜索開始

 隣の飲み屋さんや、道を挟んだ隣の八百屋さん、向かいの割烹料理屋さんや数件先の居酒屋さんなどと声をかけあい、それぞれの店に来るお客さんにも聞いてみたりしながら、ミーちゃん探しが始まりました。

 まずは自治体の動物保護しているセンター(昔でいう保健所)や、警察などに連絡。ミーちゃんらしき猫が保護されていないか確認しました。次に迷子のポスターをつくることにしました。実は私も、このポスターづくりを手伝いました。

 ところが、困ったことに肝心のミーちゃんの写真がありません。みんな「前の携帯電話に保存していた」とか「昔のパソコンに取り込んでいた」などと言い、今は持っていないというのです。

 しょうがないので、パソコンでイラストの素材集から猫の絵を取り込み、似た模様に色づけをしてポスターをつくりました。そして迷子の呼びかけと一緒に「写真を持っている方はご連絡ください」と、美容院の電話番号を書き込みました。

 ちなみに、イラスト素材を提供してくれたのは、このブログを管理してくださっているIFFの方です。

すごい反響
  
 ポスターを貼ったところ、すごい反響がありました。
 それまで、まったくあいさつもしたことがなかった通行人の人たちまでが、ポスターに足を止め、ときに涙ぐみながら美容院を訪れてはミーちゃんの行方を尋ねるようになりました。

 それはもう驚くくらいたくさんの人たちでした。毎朝、駅に行く途中にご飯をあげていたOLさん姉妹、近所の歯医者さんやそこに勤める衛生士さん、買い物で通っていた主婦の方、人工透析を受けに病院に行く道すがらミーちゃんになぐさめられていたご夫婦、幼稚園の行き帰りに通っていた親子、駅を利用している高校生や商店街を通学路にしていた小学生・・・などなど、挙げればキリがありません。
 
 そして毎日5~6人の人が、美容院の周辺でミーちゃんにご飯をあげていたことが分かりました。

 実はミーちゃんが避妊手術をしていたことも、このときに分かったのです。
 なんと、裏通りにある金物屋さんがやってくれていました。そのうえ金物屋さんは、かつてミーちゃんが産んだ子猫たちを全員、育てていました。全部で7匹にもなります。

 本当はミーちゃんも飼い猫にしようと思ったそうなのですが、何度、家に連れ帰ってもまた商店街に戻って行ってしまったとのこと。
「でも、商店街の人に首輪もつけてもらってみんなにかわいがられているから」と、毎日ご飯だけをあげに来ていたことが分かりました。

よかったら使ってください」。届けられたミーちゃんの写真

 毎日、出勤前と帰宅時にご飯をあげていたOLさん姉妹は、土日になると自転車を飛ばして近所を探して歩きました。日々の寝床を提供していた美容院の人たちは空き家やビルの隙間を捜索。
 いつも美容院に来ていたあるお客さんは、「遠くで見かけたこともあるから」と、半径1キロ以内を探して歩きました。
 美容院の経営者は、「遠くに連れて行かれたかもしれないから・・・」と、休みの日に車で、野良猫が多いと評判の公園や河川敷なども見に行きました。

 割烹屋さんの板前さんが「隣駅のスーパーの駐車場で似た猫を見た」との情報が入り、一縷の望みをかけて私も探しに行きました。

 それ以外にも相変わらず大勢の人が、美容院のドアを開けては「ミーちゃん、見つかった?」と声をかけて行きました。

 いつもミーちゃんと会うことが楽しみで母親と一緒に美容院に来ていたという幼稚園の子は、

「だれかに連れて行かれちゃったのかな? 猫は意地悪すると化けて出るっていうから、そういうことした人は怖い目に遭うよ」

 と泣いていたとか。

写真が届いた!

 そんなことが続いていたある日、とある男性が美容院のドアを叩きました。

「これ、よかったら使ってください」
 
 そう言って、ミーちゃんの写真をCDに入れて置いて行ってくれたのです。
 もちろん、それまで美容院に来たことがあるわけでもない、まったく見ず知らずの間柄でした。

 男性が訪ねて来た日は日曜日。「平日は早朝から仕事に行ってしまうため、なかなかお店が開いている時間に届けられませんでした」と、わざわざ休みの日に届けてくれたのです。

 そのうちの1枚が、前にこのブログに掲載されていた写真です。

写真入りのポスターを作成

 すぐにポスターをつくり直し、今度は写真入りのものを貼りました。近所にも配りました。
 さらにインターネットの「迷子猫サイト」にも登録しました。

 すると、もっと多くの人からも反響がありました。
「うちのお店にも貼ってあげる」と言うスナックや料理屋さん。
「児童館に貼らせてもらえないか聞いてみる」と言ってくれた主婦。
「自治会の集まりで配りたいからたくさんチラシが欲しい」と電話をかけてきてくれた美容院のお客さん。

 ・・・それこそ挙げればキリがないほどの人たちが、毎日毎日、ミーちゃんを見つけるために奮闘していました。

 私も「ポスターが欲しい」と言う人がいるたびに、メールやファックスで送ったりました。

帰ってきたミーちゃんと、名前も知らない「顔見知り」さんたち

 地域総動員でミーちゃんの捜索を開始してから約一月半がたった頃です。あるひとりの女性が美容院を訪れました。
 近所の猫好きの方から
「最近、お宅にご飯をもらいに来る猫のポスターを駅前あたりで見た気がする」
 と聞き、気にしながら習い事に向かう途中、ポスターが目に留まったとか。

「ここ1~2ヶ月くらい家にご飯を食べに来ている猫だと思います。人なつっこい猫だし、首輪もしていたので気になっていました」

 そう話す女性に
「今度、ご飯を食べに来たら、ミーちゃんを捕まえておいてください」
 とお願いし、その夜、数人で引き取りに行きました。

 しばらくぶりに会ったミーちゃんは、少し痩せたようでした。一回り小さくなって、体も汚れ、怖い目に遭ったのかちょっとオドオドしていました。連れて帰る途中の車の中で、何度も不安げに「ナ~」と、かぼそい声で鳴きながら、窓の外を見ていました。

 心配していた商店街の人たちのお店にミーちゃんを連れて報告に行くと、みんな商売そっちのけで外に出てきました。涙を浮かべながら、「どこにいたの?」「よく戻って来たね」と、代わる代わる声をかけます。まだよく事情が飲み込めないらしいミーちゃんはキョトンとしたまま、みんなの腕に抱かれていました。

またまたポスター作成

 翌日、さっそく「ミーちゃん、戻って来たよ!」のポスターを作成。商店街のあちこちに貼ってもらいました。

 それから数日、ミーちゃんは美容院の指定の場所(電気マットの上)で、暇さあえあればずーっと眠っていました。ご飯はもらえていたかもしれませんが、安心して眠る場所が無く、精神的によほど疲れたのでしょう。

 でも、続々と尋ねてくるお客さんで、なかなかぐっすり眠れません。ポスターを見ては、心配していた人が一人、また一人「ミーちゃん見つかったんだって!」と尋ねて来ます。 そのたびにミーちゃんの眠りは妨げられ、しばらくの間、ひとしきり話しかけられたり、抱かれたり、撫でられたり・・・アイドルは休む間もない感じでした。

 そんな状態が、それこそ一月以上も続き、またまたミーちゃんの根強い人気を再確認させられました。

「顔見知り」がいっぱいに

 それから数ヶ月。商店街周辺では、「名前は知らないけど顔見知り」な人たちがやたらに増えました。「学生さん」「会社員の男性」「OL姉妹」「主婦の人」・・・以前は、商店街を無言で通り抜けていた人たちが、あいさつを交わすようになりました。

 中には、ミーちゃんのご飯を美容院に預けて行く人もいます。・・・みんなで話合ってミーちゃんのご飯は美容院の周囲であげることに決めたからです。

 ミーちゃんが発見された公園は商店街から4~5キロ離れたところ。とても猫の足で歩いて行ける距離ではありません。首輪に付けていた名札も取られていました。そうしたことから、「ミーちゃんにご飯をあげることをよく思わない猫嫌いの人が捨てたのではないか」との説が有力になったためです。

ミーちゃんがつないだ商店街の笑顔

ミーちゃんごろごろ 商店街の店同士のご近所づきあいも盛んになりました。
 「ミーちゃん見た?」を合い言葉に、ミーちゃんの話題を通して、さまざまな会話が繰り広げられるようになったのです。
 
 通行人の方々を始め、あちこちからキャットフードが美容院に届くようになったことも、ご近所づきあいを促しました。
 あまりにも大量のキャットフードが届くので、美容院の人はミーちゃんにご飯をあげている他の店にも配りました。
 
 すると、今度は配ったお店の人が「ミーちゃんファンのお客さんが置いて行ったから」と果物を届けてくれたり、「市場で安売りしてたから」と、いろいろな物を分けてくれたりするようになりました。
 また、ミーちゃんの避妊手術をした金物屋さんは、旅行のお土産やケーキを持って美容院に遊びに来るようになり、ミーちゃんを発見した女性は時間があると美容院に立ち寄るようになりました。

人と人をつなぐ求心力

 美容院では、そうして各店から集まった「お返し」をまたキャットフードを持って来てくれた人たちにお裾分け。

「ごちそうさまです」
「また寄ってね」

「この前はありがとう」
「どういたしまして」

 ついこの前まで素通りしていた人たちの間で、そんなやりとりがごく普通に行われるようになったのです。

 さらに商店街の店同士では、駐車場の貸し借りや、お互いの店の前を掃除し合う風景なども、以前より見られるようになりました。

 ミーちゃんが人と人とをつなぐ求心力となったのです。まさに地域を再生させる地域猫のカガミ! 

“世話される弱い存在”が与えた幸せ

 今回の一件で分かったこと。それは長年、一方的に世話をされてきたように見えたミーちゃん、自分では何もできないミーちゃんに、「世話をする側の方が多くのものをもらってきていた」ということでした。
 
 世話をしているつもりの強い存在の方こそが、ミーちゃんという“世話すべき弱い存在”から、大きな大きな生きるエネルギーをもらい、ミーちゃんがいるというただそれだけで幸せを感じることができていたのです。

 だからこそミーちゃんは、地域をつなぎ止めるほどのチカラになり得たのでしょう。

 これは生命存在の真理にも迫るものすごいことです。

ミーちゃんが教えてくれた人とのつながり

ミーちゃん 今、私たちの社会は「何でも自分で出来る人間」=「自立的な存在」をもてはやします。
 
 だれかに食べさせてもらったり、甘えたり、頼ったりすることは「子どもっぽいこと」とされ、たったひとりで生きられる人間になることが「いいこと」とされます。

 自分でお金を稼ぐことが出来ず、身の回りのことができず、人の手を借りなければやっていけない人間を「ダメな(甘えた)人間」と呼びます。子どもに対しては指導、しつけ、教育をして、一刻も早く「おとなにしてあげる」ことが愛情だと考えられています。

 とくに新自由主義と呼ばれる、自己決定と自己責任を個人に押しつける考えが席巻する今日において、この考え方は顕著です。

 そこでは“世話される弱い存在”は、あってはならないもの。もしくは価値のないものであって、ただのお邪魔虫(やっかい者)に過ぎません。

 こうした社会の考えを内面化し、相談に来られるクライアントさんの中にも「自分は自立できていないダメな人間だ」という罪悪感でいっぱいの方も多くおられます。

人間はひとりぼっちでは生きていけない

 しかし、その考えは間違っています。人間は本来、だれにも頼らず、ひとりぼっちでなど生きてはいけないのです。

 人間は、関係性の中で生きる存在です。特定のだれかとの愛着関係を持ち、そのままで受け入れてもらえる関係の中で安心し、支え、支えられる(ケアし、ケアされる)ことによって、孤独という根源的な不安を克服します。

 特定のだれかとの間で、そうした関係性を得られなかったときには、その寂しさを満たすための代用品を探します。

 代用品は、アルコール、ギャンブル、ショッピング、仕事、子どものお受験など、実にさまざまです。
 実生活や生身の人間との関係性に悪影響を及ぼすほどにまで、代用品の乱用がはじまると、「依存症」と呼ばれ、治療対象とされますが、多くの場合、当人はなかなかその問題性に気づきません。

社会全体がマネー経済依存症
 
 とくに、社会全体がその代用品を「価値があるもの」と考えている場合は深刻です。

 個人的な意見を言わせてもらえば、だれとも親密な関係を持たず、ひとりぼっちで生きられる人間を理想とし、巨額の利益を求めて投機を続け、株価の動向に一喜一憂する日本社会には、すでに「マネー経済依存症」になっている状態だと思います。

 しかし、多数の人が財産を殖やすための投資に夢中になり、「だれにも頼らずに生きていける経済力を持つべき」と思い込んでいるため、これだけ既存の経済システムのほころびが見えてきても、抜本的に見直そうという雰囲気にはなりません。

「酒を飲んでハメを外すのは当たり前」という文化では、アルコール依存症が見えにくくなり、賭け事が「男の甲斐性」と言われる思われる家庭ではギャンブルが問題視されにくくなるのと同じです。

ミーちゃんは再び行方不明に……

 閑話休題。
 もう一度、ミーちゃんという“世話される弱い存在”に目を向けてみましょう。

 ミーちゃんが地域にもたらしたもの。・・・それは「人間らしさの回復」です。ミーちゃんという小さき者が、私たちの感情を揺さぶり、共感能力を引き出し、結果的に、地域に人と人とのつながりをもたらしました。

「世話をしたい」と思わせる弱い存在。その存在こそが、私たちが見失いがちなものを教え、関係性をもたらし、孤独から解放してくれることを証明したのです。

 世知辛いこの世の中。ともすれば「だれかと支え合って生きる」という人間らしさが忘れられてしまいがちです。
 そうした今の社会においては、ミーちゃんのような存在。それはまさに地域になくてはならないものなのです。ミーちゃんを探すポスター

深まる地域住民の溝
 
 こうした存在を力で排除しようとするとどうなるか・・・。

 今、東京都荒川区などで、野良猫にご飯を上げることを禁止する条例が制定されようとしています(こちら)。
 荒川区と言えば、人情あふれる下町のイメージですが、条例制定の話が持ち上がって以来、猫好きと猫キライの地域住民の溝がどんどん深まっているそうです(こちら)。

「自立した存在」が理想というフィクション

 繰り返しになりますが、すべてを自分一人でまかなう「自立した人間」になることなど、最初から不可能なことなのです。だからこそ私たちは、共感能力を発達させ、「人とつながる」ことによって、自らの身を守って来たのです。

 なんでも自分でできる「『自立した存在』こそが、理想的な人間の姿なのだ」ということなど、現代社会がつくり出したフィクションに過ぎません。

ミーちゃん再び行方不明

 実は、この「地域猫」の話を書き始めてからしばらくして、またミーちゃんが行方不明になりました。
 最近、どこかで子猫が産まれ、「ミーちゃんにくっついていればご飯がもらえる」と思ったのか、ミーちゃんの行く先々に出没していました。
 どうやらそのことをよく思わないだれかが、子猫と一緒にミーちゃんをどこかに捨てに行ったようです。

 警察にも相談しましたが、「(ミーちゃんの)所有者がはっきりしない」「猫は移動するもの」と、冷たくあしらわれました。
 ワクチンを打ち、避妊をし、病気やケガのときには病院に連れて行って治療し、みんなでご飯の場所を決め、美容院がメインで世話をしていたことを伝えても、対応は変わりませんでした。
「猫をめぐる地域のトラブルに関わりたくない」ということなのでしょうか。
 
見かけたらご一報を!

 現在、美容院を中心に、またまたチラシをつくり、ポスターを貼り、ミーちゃんを捜索中です。
 もし、同じ人が捨てたとなると、今度はかなり遠くまで運ばれた可能性があります。「一年後に見つかった」という奇跡的な話もありますから、あきらめずに探していきたいと思っています。

 みなさん、もし、左前足が曲がっている、しっぽがグレーで短い三毛猫を見かけたら、ご一報ください! それはミーちゃんかもしれません。

ブログ立ち上げ準備中に目撃情報!

 ミーちゃんがいなくなって4ヶ月が過ぎ、「今までの方法ではこれ以上、情報を集めるのが難しい」と、このブログを立ち上げる準備を始めたその日!

 なんと
「動物病院に貼ってある迷子のチラシとそっくりなコがいます」
 と、メールが。

 メールによると、その方がいつも利用するコインランドリーの側にあるセブンイレブンにご飯をもらいにくる三毛猫がいるとのこと。
 「足が悪いかは確認できていません」とのことでしたが、久々の情報!
 しかも、ブログを立ち上げようと仲間と話し合っている最中だったので、狂喜乱舞の大興奮!! もしかしたらミーちゃんって奇跡的な力を持った猫かも!?

猫違いにガッカリ

美容院の方がセブンイレブンに新しいミーちゃんのポスターを持って確認に。

 その猫ちゃんは子猫を引き連れてやってくるということで、避妊しているミーちゃんとは違う猫と分かり、ガッカリ。

 でも、セブンイレブンにポスターを貼らせていただくことができました!
 その方も猫好きらしく

「避妊してあげようかと思っているんです」

 と話していたとか。
ブログリニューアル
このブログは「ミーちゃんを探して」を2017年2月20日にリニューアルしました。
ブログについて
さいたま市岩槻区で地域猫として住民に愛されていた三毛猫の「ミーちゃん」。 このブログはまず、2008年に行方不明になったミーちゃんの情報収集のためにつくられました。 […続きを読む
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