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猫に名前をつける日(1)

 もうすっかり、デッキに定着したようなのでいよいよ名前を付けないと不便になってきた。

 家族で会議を開きみんなでアイディアを出し合った。

「いつも忍者のようにそっと窓辺にいるから『ニンニン』」
「女の子っぽいからくのいちにちなんで『クーノ』」
「いや、でんすけに似ているからでんにちなんだ名前がよい」

 などなど、数日、頭をひねり、「じゃあ、この名前にしよう!!」と決定した日に事件は起きた。

 パンダ柄のコがいなくなってしまったのだ。

下克上

目と目が合っても逃げない 寒い日が続いたある日、家人が同じような白黒模様のコを発見した。
「また、もう一匹来てるよ」・・・そんな話をしてから数日後、デッキの箱が新しい白黒模様のコに奪われた。

 弱肉強食、下克上・・・仕方の無いことではあるが、今度はパンダ柄のコがデッキから押し出され、どこかに行ってしまった。

 夜ゴハンをあげようと箱に近づいていったら、違う猫が飛び出して行き、向かいの家の駐車場からじーっとこっちを見ていた。

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姿を隠して

窓を開けると逃げる 名前を呼んで探そうにも、まだパンダ柄のコに名前を伝えていないのだから、本人が自分の名前を知らない。それでは呼ばれても分かるはずがない。

 寒風のなか、「にゃーお」「にゃーお」と言いながら家の周囲を回って見たが、姿を現さない。

 箱をこのままにしておいても、きっとあの白黒模様のコが入ってしまうから、パンダ柄のコはもどってはこれないだろう。

 どうしたものかと考えたあげく・・・。

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猫に名前をつける日(2)

タマとそっくり 考えた末、新しく登場した白黒模様のコには出て行っていただくことにした。

 寒い冬、せっかく暖を取って眠れる場所を見つけたこのコには本当に申し訳ないのだが、今の段階で二匹の共生は難しい。

 ある人からは「水でもかけて脅したら、怖がって逃げて行くよ」というアドバイスもいただいたが、それでなくとも寒い時期に水をかけるなんてとてもできない。これから人間と暮らせる可能性をつぶしてしまうことにもなるから、脅すこともできない。

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白黒模様のコを説得

背後にはタマ そこでいつでも逃げ出せる体制を取りながら1メートルほど離れた距離にいる白黒模様のコを説得してみることにした。

「ごめんね。ここはきみが暮らすところではないんだよ。もう別のコが、先にここに住んでるの。申し訳ないけど、ほかを当たってもらえるかな?」

 ・・・しばし沈黙の時間。でも白黒模様のコは動かない。

 そこで、私は次の手段に出た。


次の手段

「ほんとうにごめんね。これは他のコのお部屋だから、いったんしまわせてもらうよ」と言いながら、タマの箱を持ち上げると、白黒模様のコはびっくりして足早に数歩ほど前へと進み、一瞬私を振り返ってから、暗闇の中に消えていった。

 そのときの白黒模様のコの目は今も脳裏に焼き付いている。
 寂しさと怖さと残念さが入り交じったとっても切ない目をしていた。

「もし、一緒に仲良くできるなら、ここで暮らしてもらっても本当にかまわないんだけど」

 私は言い訳のように暗闇に向かって話しかけ、タマの箱とゴハン入れを物置にしまった。置いておけば、また白黒模様のコが戻ってきてしまうかもしれない。

「2~3日だけでも、暖かいところで眠れて、ゴハンをいっぱい食べたから、少しは体も楽になったはず」
 そう、自分に言い聞かせて、その日は床についた。

名前は「タリ」

一緒に散歩

 翌朝、あの白黒模様のコが気になって早朝に目が覚めてしまった。

 せめてものお詫びとして公園の茂み(よくいろんな猫がたたずんでいる場所)にゴハンを置いて回っていると、「にゃぁぁぁお!」と、どこかから聞き覚えのある声! 見回すと、あのパンダ柄のコが鳴きながらこっちに向かって走ってくる!

 その鳴きながら必死に走ってくる様子、模様、シチュエーション・・・すべてがデジャブな感じ。タマも家猫になるまで、何度も他の猫に追い出されてはこうして帰ってきた。

でんすけが贈ってくれたコ?

走り寄ってくるタリ「タリ!」

 私は、昨晩このコに付けようと思った名前を大声で叫んだ。するとパンダ柄のコは、すでに知っていたかのような顔で「んにゃー」と返事をした。

 不思議な猫だ。やっぱり、でんすけが贈ってくれたコなのかもしれない。

 自分亡き後、「タマひとりではとても自宅周辺の平安を守ることはできない」とでんすけは思ったことだろう。長年のパートナーを失ったケフィのことも心配だったろうし、何より私のことが気にかかっていたはずだ。

 そこで自分の代わりに贈ってくれたのが、このコだったのではないか?

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名前は「タリ」に決定!

 ・・・などなどと考えながら、パンダ柄のコの名前をどうしようかとネットに向かっていたところ、ぴったりのフレーズが見つかった。
 護符という意味を持つ「タリスマン」だ。

 調べると、お守りが「外からの邪悪なものを封じる」意味があるのに対し、護符には「身につける者の力をアップさせる」という意味があるらしい。

「タリスマン」では長くて呼びづらいので、「タリ」と呼ぶことにした。

 こうしてタリは、正式に我が家の猫になった。
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タリの謎(1)

ケフィと一体化したタリ 距離が近くなればなるほど、タリの謎は深まっていく。

 もちろん、ある日突然現れて、最初から家の中をのぞいたり、大型犬のケフィのことも怖がらないなど不思議なことは出会ったときからたくさんあった。

 その後も、ケフィにくっついて散歩したり、ケフィの部屋に入ってケフィのゴハン入れをのぞいたり、ケフィと鼻をつき合わせて挨拶したり平気でしている。
 すでに何年間もともに暮らしてきたかのような気安さだ(気にしないケフィの方もすごいけど)。

 そして、タマのこともぜんぜん怖くないらしい。タマが近くにいてもまったく気にしない。

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猫窓からの出入りもすぐにクリア

どっちがタマでしょう

 猫窓のつくりをすぐにマスターしたのもすごい。あのでんすけでさえ、人間が練習させて「怖くない」ことを学習してからでないと猫窓からは出入りしようとしなかった。
 でんすけ亡き後、家猫になったタマにいたっては、練習させようとしても怖がって逃げ回り、スムースに出入りするようになるまで数ヶ月を要した。

 ところがタリは教えてもいないのに、自分で「そこに出入りできる場所がある」ことを発見し、あっという間に自由に出入りするようになった。

人間との関わりがあった猫に違いない

 そしてとっても人なつっこく、現れた当初の無口ぶりが嘘のようにとってもおしゃべりな猫になった。人間が家にいると、一日中鳴いては声をかける。

 私が2Fで仕事をしていると、部屋の入り口まで入ってきては鳴き(たいてい私の周囲にタマがいるのでそれ以上は入ってこない)、明け方には家人の部屋の前で「ゴハンがないよ」と知らせる。

 左耳の先がV字にカットされていることからも、人間となんらかの関わりを持って生きてきた猫と思われる。
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タリの謎(2)

どっちがタリでしょう? そんなふうに物怖じせず、人間との生活に慣れているようなタリなのだが、人への警戒心は人一倍強い。

 私が帰宅すると、その気配を感じて迎えに出るのに一定の距離からは近づかない。

 家の中に入っては来るものの、人間の方から近づいていくと逃げてしまう。ミーちゃんもそうだったけれど、外へと通じるドアや窓がぜんぶ閉じられていると落ち着かないらしく、そわそわし出し、すぐに外へと出て行こうとする。猫窓から出入りできるにもかかわらず、だ。

 だが、猫窓から出入りし、ケフィの布団で寝ていたりもする。人間が起きてくると慌てて猫窓から出て行くのだ。

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アンビバレンツな猫

すりすり 外にいるときも激しく声をかけて呼ぶくせに、人間が出て行くと距離を取る。人間にくっつきたくてしょうがなくて、こっちがじーっとしていると寄って来て私の足にスリスリするくせに(写真)、私から何かアクションを起こすと慌てて逃げて行く。

 なでられたくてしょうがなさそうなのに、人がなでようとすると逃げてしまう。ことのほか抱っこされるのが怖いようだ。
 なんてアンビバレンツな猫だろう。

 
人なつっこいのに抱っこぎらい

「家の中で、人間に抱かれた状態で、よほど怖い思いをしたことがあるのかな」

 家人とはそんなふうに話している。

 本当ならば動物病院に連れて行ってひととおり検査をしてもらいたいし、いつも涙を浮かべているような右目の状態も気になる。

 でも、今はまだ難しそうだ。もう少し、関係性をつくって、「人間は怖くない」と思ってからでないとキャリーバッグに入ってもらったり、車で移動したりするのは厳しいだろう。

 人なつっこいのに、人を警戒している。タリの謎が解ける日はあるのだろうか。
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やっぱりタリはでんの生まれ変わり?

夢の「ひまわり迷路」づくり 前回のブログで書いたとおり、ミーちゃんが結んでくれたご縁で始まった「ひまわりプロジェクト@岩槻」。
 広大な200坪にもなる畑(写真)をお借りして、夢の「ひまわり迷路」づくりの計画が進んでいる。

 せっせと畑に通い、地元の方々と一緒にひまわりの世話をする日々が続き、なかなかブログを更新する時間も無い。

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猫通りが激しく

「気になる猫」らしき猫 そうこうしているうちに季節は初夏へと移り変わり、毎年のことだが裏の公園は猫通りが激しくなってきた。

 しばらく見かけなかった「気になる猫」らしき猫(写真)や、かつてよくデッキに現れた「白茶猫」らしき猫、はたまた新顔の猫たちが公園でテリトリーを主張しあって騒いだり、デッキをのぞきに来たりする。


静観するタリ

 タリにも変化が現れた。ちょっと前までは、猫がデッキに近寄ってくるとすぐに逃げてしまっていた。

 ところが最近は、公園で戦っている猫がいると出向いて行って、一定の距離からじーっと静観。

 家の周りにやってくる猫は追いかけて行って追い払い、相手があきらめるまで、やはりじーっとたたずんで静かな威嚇をしている。

 人間の後ろ盾を得て、強くなったその様子はでんにそっくりである。

でんと同じ

 でんも、最初は近所のどの猫よりも弱かった。ところが家にやってきて「この家の人は助けてくれる」と確信したとたん、びっくりするほど強い猫になった。
 積極的に戦いはしないものの、けっして譲らず、相手が根負けするまでただただひたすらじーっと、にらみ続けて、よそ猫を追い払っていた。

 やっぱりタリはでんの生まれ変わり?

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タリが抱っこされるように!!

 少しずつ、家に入ってくるようになったタリ。
 でも、やっぱりまだまだ人間のことが怖いらしい。すべての窓やドアがしまってしまうと大慌てて猫窓から外へと飛び出して行く。
 
 ミーちゃんがそうだったように、逃げ道を確保しておかないと安心して部屋の中で休めないらしい。

ついに抱っこ!

ひざのうえでぐっすり だけど変化もある。

 なんとなんと、ついにタリが抱っこされるようになった!
 私が抱き上げて膝に乗せると、のどをならしながら気持ちよさそうに足にしがみつく。そしてつい先日は、なーんと、私の膝の上でぐっすりと眠ったりもした(写真)!!

 最初は、人に近づこうともしなかったタリが、少しずつ近づくようになり、人間に撫でさせるようになり、自分からスリスリしてくるようになって(ただし、人間の背後から)、ついには抱っこまでするようになった!

 もう少ししたら、自分の方から膝に乗ってくるのではないかと思う。

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距離は確実に縮まっている

ひざのうえでぐっすり

 だって本当は今も、膝に乗りたくてしかたないのだ。

 私が床に座っていると、もじもじしながら寄って来て足にスリスリ。お尻だけ私の太ももに乗っけてみたり、前足を私のすねに乗せてみたり・・・。

 だけど、その次の一歩が踏み出せず、結局は私の横にぴったりくっついて丸くなる、ということが続いている。

 ゆっくり、ゆっくりだなぁと思いつつ、「でも、でんすけもそうだったなぁ」と思ったり。
 距離は確実に縮まっている。
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政権交代(1)

猫部屋から玄関をのぞくタマ タマはすっかりイエネコになって、もとでんすけの部屋がお気に入りの場所(写真)になった。

くつろぐタリ 一方、タリのほうも少しずつ我が家の人間たちを信用しはじめ、家の周囲でくつろぐようになってきたのはもちろん(写真)、私のひざに乗ったり、自分から家に入ってきては熟睡したりすることが増えてきた。

「これで一件落着!」と思ったのもつかの間・・・。新たなトラブルが発生した。

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激しい攻防

 タリが家の中に入って来るようになってからというもの、タマが戦々恐々としてタリを威嚇するようになった。

 自分の場所が脅かされると思うのか、「ウー」っといううなり声をあげて「出て行って!」と言うだけでなく、背中の毛を逆立て、短いしっぽを“たわし”のごとくまん丸にしながら「シャー」と叫んでタリに襲いかかり、タリの背中にハゲをつくるということがたびたび起きるようになった。

 最初の頃は、おとなしく退散していたタリだったが、そのうち、「なによ!」と言わんばかりにやり返すようになった。

 何せもとよりタマはどの猫にもほとんど勝ったことのない弱虫猫。「でんすけの再来」を思わせるタリの方が、肝がずっと据わっているのだ。

事件発生

激しい攻防 帰宅すると床に黒い毛の束がいくつも落ちていて、両方の猫が、ところどころにハゲ(写真)をつくったり、うっすら赤みを帯びたケガのあとのようなものをつくるようになった。

 それでも、タマはどうにか威厳を保ち、少なくとも私がいるときには気が大きくなるようで優勢を誇って、タリを追い出しては、自分の居場所を主張していた。

 しかし、私が数日、留守にしていたある日。事件が起きた。ふたりが本気で戦ったのだ。

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政権交代(2)

ブドウ棚の上でにらみ合い 家人によると、ある日の夕方、今は自分の部屋となったでんすけの部屋(猫部屋)でタマが昼寝をしていたところ、タリがデッキから入ってきた。

 すると、うなり声をあげて威嚇するタマのことなどどこ吹く風で、でんすけの部屋の入り口がある階段の前を通過して2階に。
 ひとしきり2階を探索すると、また1階に下りてきてはうろうろ。しばらくするとまた2階へ・・・と、家の中を自由に歩き回っていたそうだ。

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いざ勝負!

 何回目か、そんなタリ動きがあった後。じーっとその様子を見ていたタマが「もう、我慢できない!」とばかりに2階に上がったタリを追いかけて行ったと思ったら・・・。

 のんびり午睡をむさぼっていたケフィがびっくりして飛び上がるほどの雄叫びと、ドタン、バタン! という激しい音を立てながら、ふたりが戦い始めたという。

「このままだとどっちかが大けがをする」と焦った家人が慌てて2階に上がって行くと、タリが猛ダッシュで駆け下りてきて、外に出て行ったらしい。

勝負あり?

 一見、タマに軍配が上がったかのように思えたが、その日から、人間が朝起きるとタマの部屋からタリが出てくるようになった。

 タマが最近お気に入りにしていた1階和室のざぶとんの上ではタリがのんびり昼寝するようになったという。

 そしてタマはと言えば、1階にはほとんど下りてこなくなった。一日のほとんどを2階の私の仕事部屋か納戸で過ごすし、私が帰宅したときだけ下りてくる。

 もちろん、猫部屋では眠らないし、あんなにお気に入りだったクッションにもまったく乗ろうとしない。
「タリの匂いが付いてしまったからかも」と、猫部屋のクッションにかけた敷物を替えてあげたのだが、無駄だった。

 どうやら、タマの負けが決定してしまったらしい。
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このブログは「ミーちゃんを探して」を2017年2月20日にリニューアルしました。
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さいたま市岩槻区で地域猫として住民に愛されていた三毛猫の「ミーちゃん」。 このブログはまず、2008年に行方不明になったミーちゃんの情報収集のためにつくられました。 […続きを読む
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