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今、明かされるでんすけの過去(1)

でんすけ たぶん、犬(ケフィ)を抱いて、猫(でんすけ)を歩かせて散歩する姿は目を引いたのだろう。
 散歩中、声をかけられることがよくあった。たいがいは、

「あら、この猫、後を付いてくるんだね」
「なんで犬の方を抱っこしているの?」

 多くはそんなたあいのない会話だった。


※ふとんと毛布の間にはさまって眠るのがお気に入りのでんすけ 
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お姉さん役のでんすけ

 でんすけは私が犬を連れた人と立ち話すると、すぐ横で「にゃぁーおぉ」「ぎゃぁーおうぅ」と、警戒の声を上げ「危ないから離れろ!」と叫んでいた。ケフィのお姉さん気分だったのかもしれない。

 ケフィが歩けるようになってからの話だが、秋田犬(成犬)がケフィに近寄ろうとしたときには、ケフィと秋田犬の間に割って入り、しっぽをふくらませて「シャー」っと声を上げ、秋田犬を威嚇したこともあった。

 あっぱれ! である。

 秋田犬の飼い主さんも「すごい! えらい! 守ってあげているのね」と、感動していた。

ご近所の方から

 そんな目立つ散歩を続けていたある日、はす向かいのお宅の方に「うちの猫、この猫の子どもだと思うんだよね」と声をかけられた。あのキジトラ+白の飼い主の方である。

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今、明かされるでんすけの過去(2)

でんすけ  キジトラ+白の飼い主の方(まどろっこしいので「飼い主の方」と呼ぶ)がおっしゃるには、そのキジ+白ちゃんは、まだ野良だったころのでんすけが運んで来たコだというのだった。

 実はわが家にたどり着く前、でんすけはいろいろな場所で出産&子育てしていたらしい。
 隣の家のご主人からも「でんすけって、野良らだったとき家の押し入れにいたことがあったんですよ」と言われたことがある。

 たぶん、安全に子育てできそうな場を物色していたのだ。


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大変だったでんすけの過去

 飼い主の方によると、その頃のでんすけの毎日はかなり過酷だったようだ。
 たとえば、こんな話をしていた。

「××さんちの物置でも出産して、それに気付いた××さんが保健所を呼んだんだって。そうしたら親猫(でんすけ)が、一匹だけくわえて逃げたって話だよ。その一匹が、今家にいるコ(キジ+白)みたい」

 そして、あちこちで人間に棒で追い払われたり、水をかけられたりしては、居場所を追われてもいたようだ。しかも出産間際だったり、生まれたての子どもがいたりしたのだから、本当に大変だったことだろう。

 その名残か、確かにでんすけは棒状のものが嫌いだ。でんすけが近くにいるときに、棒状のものを上げ下げするだけで、小さくなって後ろに下がる(写真)。

 わが家に来た当初は、水まきをはじめると一目散に逃げて行った。 

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今、明かされるでんすけの過去(3)

おしりの模様がでんにそっくりな「白茶猫」
 安心して休む場も、守ってくれる人間もいない野良の世界は本当に厳しい。先週の地震の後、数ヶ月ぶりに、おしりの模様がでんにそっくりな「白茶猫」(写真は秋に撮影したもの)を見かけた。

 私が犬の散歩をしていたせいだったのかもしれないが、ベンチの下に頭を突っ込ん小さく固まる姿は、とても心細げだった。少し痩せたようにも見えた。その心細げな姿が、わが家にやってきたばかりのでんすけと重なった。

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でんすけとの出会い

 でんすけがやってきたのは、もう12年も前。前に暮らしていた犬が亡くなって、やたらに庭を通過する猫が増え、その中にひときわやせっぽちの猫がいたのだ。
 暗闇にたたずんでいると、全身が白に見え、口の周りの茶色の模様が泥棒柄に見えたことから、喜劇俳優・大宮デン助にちなんだ名前を付けた。
 それがでんすけとの出会いだった。

 ゴハンをあげても、いつも他の野良ちゃんに食べられてしまい、大きな体の猫に追いかけ回されていたでんすけ。それが不憫で、ついついひいきにしたのが、つきあいの始まりだった。

 最初の頃は、ゴハンをあげようと窓を開けるとサッと逃げて行き、私の姿が見えなくなるとやってきて一心不乱にゴハンを食べていた。少しずつ近寄って来るようになったものの、触らせてくれるようになるまで数ヶ月はかかったと思う。
 毎夜、私の顔におしりを乗っけて熟睡している今のでんすけからは想像もできないことだ。

被災地の動物たちは?
 
 そうやって安心できる場を得られるコは、野良ちゃんたちのうちどのくらいいるのだろう。
 続いている余震、そして原発からの放射能汚染。ミーちゃんの安否も気になるが、被災地の動物たちはどうしているのかが、とても気になっている。
 家族と一緒に逃げられているコはどのくらいいるのだろうか。
 
 野良ちゃんたちも心配。人間でさえ、支援の手が届きづらい今、動物の状況はさらに大変なことだろう。きっと心細い思いをしているに違いない。

 いつか尋ねてみたいと思っていた宮城県石巻市の田代島(通称・猫島)はどうなっているだろう。「人間の数より多い」といわれていた猫たちは、どのくらい助かったのか。

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でんすけの応酬(1)

でんすけ グレー猫の襲来が続いたある日、なかなかでんすけ(写真)が家に戻って来ない夜があった。どうも家の駐車場でグレー猫が来ないかどうか長く見張っていたらしい。
 
 呼んでも家に入ろうとしないでんすけのことを「もうおばあちゃんなのに頑張るなぁ」なんて思っていたら、駐車場から「うゎーお!」「ぐわーお!」「ふんぎゃー!」と、猫が闘う声が・・・。
 一匹は紛れもなくでんすけだ!

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でんすけ隣家に乱入

 慌てて外に出て行くと、でんすけは隣家のブロック塀の下で、上を見上げながら雄叫びをあげていた。

 ブロック塀の上にはあのグレー猫。おそらく、でんすけに追われ、飛び乗ったのだろう。でんすけは、どうにかしてブロック塀に飛び乗れないかと思案していた。

 ブロック塀の高さは160センチくらい。最近のでんすけの動きを見ていると、それは能力の限界を超えた高さだった。

「でん、追い払ってくれてありがとう。そこには乗れないよ。もう帰ろう」と、声をかけるも、でんすけは動かない。

 抱いて帰ろうとすると、「ウギャー」と一声あげ、その手を振り切って門扉の方に回り込んで、隣家の庭へと乱入。
 グレー猫は慌てて隣家の庭へと飛び降りた。
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でんすけの応酬(2)

でんすけ
 それはもう、目にもとまらぬ早さ!だった。
 足腰が弱り、最近ではいつも腰の部分が少し落ちたような格好になっているでんすけ。公園を走り回る姿も、木に登る姿も、とんと見なくなっていたのに、瞬時に姿が見えなくなった。

 筋力、体力が無くなっても、気力でカバー?!

「まだこんなに早く走れるのか!」と、驚きと喜びの混じった気持ちにひたったのもつかの間。

 隣家の庭からは猫が激しく争う声が!

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まさかでんが大けが?

「呼び鈴を押して、庭に入れてもらうべきか」
「いや、猫が勝手に庭に入っていたと知れば気分を悪くするだろう」
「第一、庭に入れてもらったからと言って、無事、捕まえられるとは限らない」

 いつものごとく一度にいろんな考えが頭に浮かんでは消える。考えあぐねて、しばらく門の前で待っていたが、出て来ない。
 しかし、数分すると猫の声は聞こえなくなり、庭はしーんとしている。呼びかけても返事もない。

「まさかでんすけが大けがでも?」

 どう考えても、体力はグレー猫の方が上だ。実戦になったら、体力の劣るでんすけに勝ち目はない。

でんすけ帰宅

 不安で不安で仕方がなかったが、とりあえずは隣家。よほどのことが無い限り、家までは戻ってこれるだろうと、家で待つことにした。

 その後、長くでんすけは戻って来なかった。
 闘いがあったのが20時頃だとしたら、帰宅したのは23時頃だった。

 ついさっきまで闘いを続けていたのだろうか。コップを洗うたわしのようにしっぽをふくらませたでんすけが大きな声を上げながら戻ってきた。
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でんすけの応酬(3)

 戻ったでんすけに、目立つ外傷はない。
 歩き方も、立ち居振る舞いもいつも通り。とくにケガはしていないらしい。

 ・・・ということはグレー猫の方が負傷したのだろうか?
 今晩やってきたら様子を見てみなければ。

勝負あり!

 そんなふうに思っていたが、この闘いの後から、グレー猫は二度と姿を見せなくなった。

 タマのデッキにも現れないし、人がいないときにこっそりゴハンを食べている様子もない。よほど恐い思いをしたのだろうか。タマの小屋やゴハンを奪うことを諦めたようだ。公園を歩く姿さえ、見かけなくなった。

「勝負あった」というところか。
 察するにでんすけの圧勝だったらしい。

平和は訪れたけれど

たまとでんすけ その後、わが家にはまた平和が訪れた。タマは数日はおどおどしていたが、1週間もするとまるでグレー猫の襲来などなかったかのようにのんびりと過ごすようになった。
 でんすけに感謝しているのか分からないし、でんすけも、たんに自分のテリトリーを守っただけなのかもしれない。

 しかし二匹の距離は確実に縮まっていて、最近ではこんな光景もめずらしくなくなった(写真)。

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またまた気になる猫が

 ふたりの姿は実に微笑ましいし、夜の騒ぎが無くなったのはありがたいが、やっぱり心境は複雑だ。

 いったいグレー猫はどこに行ってしまったんだろう。どこかで無事、ゴハンを得られる場所を見つけられたんだろうか。雨の日には雨宿りできる場所を、夜には安心して眠れる場所を確保できたのだろうか。

 せっかく平和が訪れたというのに、またまた気になる猫が増えてしまった。
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このブログは「ミーちゃんを探して」を2017年2月20日にリニューアルしました。
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さいたま市岩槻区で地域猫として住民に愛されていた三毛猫の「ミーちゃん」。 このブログはまず、2008年に行方不明になったミーちゃんの情報収集のためにつくられました。 […続きを読む
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