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南の島の猫家族(1)

猫家族全員集合 ケフィを泳がせに行った南の海で、宿に住み着いた6匹の猫家族に出会った。

 諸事情あって常宿にしていたところが無くなってしまったので、今回はまったく初めての宿。自炊のできる、沖縄の古い家を一棟貸ししている宿に泊まった。

 電話で空室の問い合わせをしたとき「野良猫が庭をよく歩いているんですけど、ワンちゃんは大丈夫でしょうか?」と言われてはいたが、まさか宿に住み着いているとは思わなかった。

 正確には「庭を歩いている」のではなく「庭に住んでいる」猫たちだったのだ。

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最初の対面

父親 野良猫と呼んではいたが、宿のオーナーが最低限度のゴハンとお水をあげていた。そのせいで、人慣れしていいて、私たちの車が止まったとたん、まずは1匹の猫がお出迎えしてくれた。

 宿のオーナーが「これ(サバトラちゃん)が父親猫。いちばん人なつっこくて、すぐに部屋の中に入ってこようとするんです」と紹介してくれた。


母親 さらに、遠くから様子をうかがっている、うすーい色合いの三毛猫ちゃんを差し、「あれが母親で、後ろに隠れるようにしているのが最近生まれた子どもたち。他にもうおとなになった猫が二匹います」と説明。

 サバトラちゃんだけでなく、どのコもオーナーさんにはとてもなついていているらしく、甘えた声を出し、そばによって来たくてもじもじしていた。

「いつもは私の車が止まると、どこからかみんな寄ってきてゴハンをねだるのですが、今日は初めてのお客さんがいらっしゃるので、少し警戒していますね」(オーナーさん)とのことだった。

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南の島の猫家族(2)

茶ちび 掲載している写真は、宿に滞在して1週間くらいたってから撮ったもの。
 だからみんな、だいぶとふっくらしている。でも、実は最初に会ったときはみんな超がりがりだった。

 とくに母親の影に隠れるようにしていた産まれたばかりの子猫たちのやせ方がすごくて「お腹と背中がくっつくというのはこういうことなんだ!」と、合点がいった。正確には左右のお腹がくっついている感じだったけど・・・。いずれにせよ、ダイエットしてはリバウンドを繰り返すタマのお肉を分けてあげたい!。

 宿のオーナーさんは、猫たちをかわいがってはいるものの「野良であることを忘れて、自分で餌を取りにいかなくなると困るから」と、本当に少しずつしかゴハンをあげないでいたのだ。

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あげるべきか、あげざるべきか

黒ちび そうは言いつつオーナーさんは「キャットフードはここに置いてありますので、嫌でなければ猫たちにあげてください」と、宿の鍵を渡して去って行った。

 私が宿を引き払った後のことを考えると、猫にゴハンをいっぱいあげるべきなのか。それとも飼い慣らされないようにすべきなのか・・・。
 1日目の昼は相当悩んだ。でも、そのやせ細った身体とじっと見つめるつぶらな瞳を見てしまったら、とてもじゃないけど「あげない」という選択はできなかった。

「一生のうちで一時くらい、お腹いっぱい食べたという経験をさせてあげよう!」と腹をきめた。


父猫は猫並外れた人懐っこさ

 自炊の宿だったので、ほぼ毎日、買い出しに行く。そのついでに、タイムセールで安くなったカツオやマグロを買ってきては、焼いたり煮たりして猫家族にあげるのが日課になった。

 そんなおいしいごちそうを用意しても、最初は人慣れした父親猫くらいしか寄って来なかった。数日すると、それぞれの猫の性格がちょっとずつ分かってきたのだが、この父親猫はの猫並外れた人懐っこさはすごかった!
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南の島の猫家族(3)

おくびょう猫おくびょう猫

 それから3日もすると母猫と最近産まれたばかりの子猫たちが近寄ってくるようになった。母親が警戒心を解いたので、子猫たちも安心したのだろう。

 さらに2日くらいすると、ほとんど姿を表さなかった姉猫(三毛なので女のコの確率が高いと予測し姉猫と呼ぶことにする)とサバトラ白猫の兄猫(父親猫と似ているので男のコと仮定)という、すでに大きくなった子猫たちも姿を現すようになった。
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父猫は大黒柱

 猫家族との距離が縮まるにつれ、少しずつ個々の性格や特徴、家族内の人間(猫)関係なども明らかになってきた。

 人懐っこい父猫は陽気でポジティブなムードメーカーであるだけでなく、しっかり大黒柱をしていた。

 力はおそらく一番強いのだろうが、他の猫を押しのけてゴハンをゲットするなんてことはなく、他の猫たちがある程度満腹になるまで場を譲っていた。大御馳走のカツオやマグロでさえ、子猫や母猫に譲りつつ、控えめに食べていた。

母猫とそっくりな姉猫

 そんな父猫だから、なのだろう。母猫は「あなた大好き!」オーラがばんばん出ていて、暇さえあると父猫の鼻に自分の鼻をすり寄せて親愛の情を示したり、父猫の身体をなめたりしていた。

 母猫は「子猫を守ろう」という意識がとても強く、警戒心もけっこうなものだったが、食いしん坊具合もすごかった。
 線は細めなのに、がっつきぶりはすごい。日頃は父猫の影にかくれて暮らしている感じなのに、食事時はほかの猫たちを押しのけて食べていた。

 この母猫に性格が似ているのは三毛の姉猫。母猫よりもさらに臆病で、いつもどこかに隠れている感じ。もしかしたら、人間に怖い目に遭わされたことがあるのかもしれない。

 当初は「近所の猫?」と思うくらいの距離感からじーっとこっちを見ているだけ。私たち人間がいるときにはけして宿の敷地に入ろうとしなかった。
 ところがどっこい。実は、母同様に食いしん坊で、人慣れしてくるとご飯時にはいちばん最初に飛んできて、体の小さな子猫たちに遠慮することもなく、我先にとご飯を平らげていた。
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南の島の猫家族(4)

父猫よりもちょっと色が薄いサバトラ白猫の兄猫 父猫よりもちょっと色が薄いサバトラ白猫の兄猫は、どうもいちばん警戒心が強く、新客が着いて数日間は姿を表さなかった。
 のちのち分かったのだが、当初は真向かいの家のどこかに隠れて、そっとこちらをうかがっていることが多かった。

 高い屋根にもひょいひょい上り、風のように去って行くところを見ると、かなりの身体能力を持っているよう。家族内でいちばんの運動神経の持ち主と見た。

 最初の頃は、宿のドアを開けたとたん、ものすごい早さで逃げて行ったが、いつしかドアを空けると疾風のようにやって来るようになった。真夜中でもドアが開いたと分かると、向かいの家の屋根から飛び降りて猛ダッシュダッシュで駆け寄ってくるようになった。

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ちび猫の性格もそれぞれ

生まれたばかりのちび猫のクロっぽい方(キジトラ) 生まれたばかりのちび猫のクロっぽい方(キジトラ)は、兄猫に似て運動神経がよい感じ。毛の色だけでなく、好奇心も強そうで、賢いところもどことなく亡きバターを思わせる。

 食欲はもちろん旺盛で、ばらまかれたキャットフードを体全体で受け止め、頭に乗っけたまま、落ちたものを端から順に食べていた。
 そしてお腹がいっぱいになると葉っぱと闘ったり、木に登ったり・・・。人間が出入りしていると走ってきては足下にまとわりつき、後半には抱っこもさせるようになった。

 一方のうす茶ちび猫の方は、クロちびより少し控えめ。クロちびが人に抱っこされているのをうらやましげに見つめながらも、なかなか思い切って寄ってはこない。おとなしげなつぶらな瞳でじっーとこちらを見ていることが多かった。

 家族のなかでもかなりおっとりというか、とろい? 感じで、いつもほかの猫にゴハンをうばわれていた。


来年が幸せでありますよう!
 
 ・・・と書いたところで、今年も年の瀬。すでに夏の思い出を書いている時期ではない気がするが、新年にまた続きをアップしたいと思う。

 今年も一年、おつきあいいただき、ありがとうございました。
 来年が、みなさまとミーちゃん、そして、すべての生き物たちにとって幸せな年でありますように!

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南の島の猫家族(5)

全員集合でポーズ 話を「猫家族」に戻そう。

 そんなこんなで1週間が過ぎるころには、猫家族は私たち家族を「共同生活者」として認めるようになった。

 毎朝、部屋のベッドがのぞける窓の前にみんなで並び、人間が起き上がるのを「今か」「今か」と待つようになった。そして起き上がると、急いで玄関にまわり、今度はドアが開くのを「今か」「今か」と待っていた。

 出かける準備をしていて車のドアを開けっ放しにしていると、猫達は家族総出で車の中に入り込み、「いったいどこに行くんだ?」と中を探検。
 出先から戻ってくると、車のところまで走ってお出迎え。またまた車に乗り込んで、今度は「いったいどこに行ってきたんだ?」と家族そろって荷物チェック。もちろん、先頭に立っているのはいつも父親猫だ。


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ケフィとの共生も

帰って来たぞ 猫たちが天敵のように警戒していたケフィのことも、受け入れたとまでは言わないけれど「実害はほとんどない」と考え、共生の道を取るようになった。
 
 ケフィが庭に出ても、「あ、でかけるの?」くらいの顔で庭でごろん。少し首を持ち上げて、ねむたそうな視線を向けただけで、またすぐに夢の中に戻っていく。
 雨が降ったときには、ケフィが玄関から出入りしても、玄関横に立てかけたすのこの中で平気で並んで雨宿り。

 父猫だけでなく、子猫たちまで、ケフィがいるのを承知で部屋の中に入ろうとするようになった。

 まぁ、もともとケフィが猫に慣れているうえ、間違っても「猫狩り」などできる犬ではないということも大いに貢献しているのだろうけれど・・・。


一緒の「暮らし」が普通に

 猫たちは日に日に、自由になっていった。私たちとの距離も縮まり、生活のリズムもバランスも整っていった。そして、人間の方も、6匹の猫たちとの「暮らし」が普通になっていった。
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南の島の猫家族(6)

全員でポーズ2 でも、そこは仮の宿。私たち人間は引き払って帰らねばならない運命。そうしたらまたこの猫たちは、あんなにもお腹をぺったんこにして、日々、ゴハンを探し回る生活に戻ることになる。

 人間にすっかりなつき、ゴハンを探しに行こうともほとんどせず、日が照っていれば庭のパラソルの下で、雨がふれば軒下で、何の心配もなさそうにじゃれあったり、昼寝したりしていたコたち。そんなコたちが、またお腹を空かしてさまようのかと思うと、胸をぎゅーっとつかまれたかのように苦しくなる。

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猫は連れ帰らないことに

「せめてちび猫の1匹だけでも、連れて帰ろうか」
「いや、連れて帰るならいちばん栄養不良だったちび猫を2匹とも連れて行くべきでは」
「あの家族をバラバラにするのは忍びない。連れて帰るなら家族ごとにしないと」

 休暇の終わりが近くなる頃、私たち人間家族の間では、連日のように会議がもたれた。

 しかし、私が行き来している2軒の家には、ゆめ、でんすけ、タマという先住の猫がいる。昨年11月にバターを亡くし、しばらくは寂しそうにしていたゆめも、最近は猫よりも人間といることの心地よさに目覚め、人間を独り占めできることに喜びを見いだしている。
 
 6匹の猫が一丸となってやってきたら、先住のコたちがテリトリー争いに負けて出て行ってしまうかもしれない。

 先住猫のことも考えた末、猫を連れ帰ることは諦めた。

どうか元気で!

4匹で眠そう 別れの日、いつものように人間とケフィが乗り込んだ車を見送ってくれた猫たちの姿が今も目に焼き付いている。

「今夜もきっと戻ってくる」
 そう信じて、見送ってくれたのだろう。
 夜になっても戻ってこない人間たちを「遅いなぁ」とお腹を空かして待っていたのだろう。何日かの間は、ずっと「今日こそは戻ってくる」と、待ちわびていたに違いない。

 猫たちの気持ちを考えると、今も胸に石が詰まったように重たくなる。

 来年の夏、ケフィが元気ならまた島に行くから。どうかその日まで猫家族もケフィも元気でいておくれ!

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このブログは「ミーちゃんを探して」を2017年2月20日にリニューアルしました。
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さいたま市岩槻区で地域猫として住民に愛されていた三毛猫の「ミーちゃん」。 このブログはまず、2008年に行方不明になったミーちゃんの情報収集のためにつくられました。 […続きを読む
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