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ミーちゃんとタマ

たま ミーちゃんの本『迷子のミーちゃん~地域猫と商店街再生のものがたり~』の出版にあたって、改めて考えてみると、同じ「人なつっこい猫」であっても、ミーちゃんとタマの性格はぜんぜん違う。

 ミーちゃんはいつも裏口から入ってくるような、人間が気付くまで何時間でもじーっとドアの前で待っているような奥ゆかしい猫だった。

 対してタマは、常に「ミャー」「ミャー」と鳴き、人に呼びかけている。「ここにいるよ」という自己主張がかなり激しい。
 私が自宅にいると、その音を聞きつけて公園から呼ぶ。

 今朝などは鳴きながら公園を出て、道路にまで走って行き、小学生の男の子を追っていた。

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 タマが公園にやって来た頃、私はだいぶミーちゃんの姿をタマに重ねていたのだと思う。「もしかしたら、どこかでミーちゃんもこうやってゴハンをもらっているかもしれない」と思い、ついついゴハンをあげてしまっていた。
 
 でも、今のタマを見ているとミーちゃんのことは想像できない。どっちがいいというわけではなく二匹の個性はまったく違うのだ。

地域(公園)猫との付き合いの限界

 ただ、タマのおかげで少し楽になったことがある。
 それは飼い猫ではない「地域(公園)猫との付き合いの限界」が分かったことだ。

 ミーちゃんが行方不明になって以来、「もっとこうしてあげればよかった」「なぜ、こんなふうにできなかったんだろう」と、悶々としてきた。
 たとえば、「どうして家に連れ帰って我が家の猫にする努力をしなかったのか」などと、ずーっと思ってきた。

 でも、この1ヶ月あまりのタマとの付き合いで、後悔よりも「あれ以上どうしようもなかった」という思いが少し勝ってきた(もちろん、「どこかでミーちゃんが辛い思いをしているのではないか」という心配は変わらないが・・・)。

 たとえどんなにタマを心配して、意地悪をする子どもに近づけないようにしようとしても、タマは公園に行く。だれもそんなタマを止めることはできない。

 私がデッキにいると、タマは走ってやってきて物置の上でくつろぐが、私がいなくなると、また公園に戻っていく。私がデッキの棚に古い毛布などを敷いてつくったタマのスペースがあるのに、そこには絶対に寝ないのだ。

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ミーちゃんとタマ2

たま1 いくらこちらが「よかれ」と思って何かをしても、猫は思うとおりに動いてはくれない。
 
 先々週は、「タマを我が家のデッキで暮らせるように慣らしてみよう」と、デッキに大型犬用のケージを建て、その中に猫砂やゴハンを入れてみたが、タマは入らない。
 無理に入れると、「殺される!」とでも言いたげな鬼気迫る表情で泣き叫んで暴れる。しょうがなく、ケージから出すと、いつものようにお腹を見せてごろーんとした。

 そんなタマを見ていると、
「もし、ミーちゃんを我が家に連れて来ていたとしても、やっぱりミーちゃんはうまく家には居着いてくれなかったかもしれない」

 そういう気持ちになってくる。

「ミーちゃんの自由を私が制約することはできなかっただろう」という、あきらめのような思いがわいてくるのだ。


地域猫との境界線

たま2 確かに気ままで自由なところが猫という生き物の魅力だ。しかし、家猫でない場合、そこにはいろいろな葛藤がつきまとう。

 たとえば先週末のように雨が続き、なおかつ私の帰宅時間が遅い日が続いたせいで、タマが我が家にやってくる機会がないと、心配でたまらなくなる。

「どこかで車に轢かれたのではないか」
「だれかにいじめられていないか」
「お腹を空かせていないか」

 いろいろ嫌な想像が頭をめぐるのだ。

 地域(公園)猫と付き合っていく限り、こうした心配はいつもつきまとう。家猫ではない猫と、自分の境界線をどこに引くのか・・・。

 自分ができることと出来ないことの限界をちゃんと知っておくことも、地域猫の世話をするなら、しておかねばならない覚悟なのだと、今さらながらに痛感した。

 ちなみに、写真は週末に護国寺に行ったときに、近寄ってきたお寺の猫たちである。

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ミーちゃんが本になりました!

迷子のミーちゃん表紙ミーちゃんがいなくなってからもうすぐ9か月が経とうとしています。

「ミーちゃんを見つけたい」
……それだけを願って始めたブログが、本になるとは思ってもいませんでした。

電柱やポストのように風景に溶け込み、当然のように商店街にいたミーちゃん。その姿が見えなくなって、私たちははじめてその存在の大切さを知りました。

会社に行くのがイヤなとき、ミーちゃんを撫でて会社にいく元気をもらっていたOLさん、ミーちゃんに会うのが楽しみで美容室に通っていた幼稚園児の男の子、休日にわざわざ車でゴハンをあげにきていた近所の方etc.

いろんな人が、ミーちゃんに励まされ、癒され、助けられ、生きるエネルギーをもらっていたのでした。


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そして、ミーちゃんの姿が見えなくなったことで、ミーちゃんを可愛がっていた人たちの間に横のつながりがうまれました。

ミーちゃんを探しているうちに、商店街の人だけでなく人々の温かさに触れ、「私の育った商店街はこんなにいい街だったんだ」と再確認することができました。
日なたのミーちゃん再開発で人とのつながりがなくなってしまったかのように見えた商店街には、「お互い様」と助け合える「おつきあい」が残っていたのでした。

その「おつきあい」の一役として、みんなが足をとめて話しかける、ミーちゃんの存在があったのだと思います。

ミーちゃんという小さな存在が

「人はひとりでは生きていけない」

という、人生で忘れてはいけない大切なことを教えてくれたのだと気付きました。
ミーちゃんが今はどこかでまた、みんなに幸せを与えてくれているといいなと思います。

そして、この本が出版されたことで、「最近ウチに来るコだよ!」なんて、明るいニュースが聞けることを切に祈っています。


出版社のリリースより

◇迷子のミーちゃん
~地域猫と商店街再生のものがたり~

☆発行・発売 扶桑社   
☆発売日 2009年7月8日       
☆体裁 四六判176ページ  
☆定価 1260円(税込み)子供さんも読める総ルビつき

人はひとりぼっちでは生きていけない。小さな存在が教えてくれたこと

内容



再開発が進んで寂れてしまった埼玉県のある商店街に、住み着いていた三毛猫のミーちゃん。いわゆる地域猫です。
ところがある日、ミーちゃんが行方不明になってしまいます。

通勤通学途中で毎日ミーちゃんにゴハンをあげていた人たちや、商店街の料理屋さん、金物屋さん、美容室の人など、ミーちゃんを可愛がっていたみんなが総出でミーちゃんを探します。

そして「ミーちゃん、見つかった?」を合い言葉に、商店街には立ち話をしたりお互いお店の前を掃除しあうような関係がつくられ、商店街を通り過ぎていた人々の間に、輪が広がっていきました。

ミーちゃんがいなくなってはじめてみんなは気付いたのです。ミーちゃんが「ただそこにいる」ことで、たくさんの人が励まされ、癒され、助けられ、生きるエネルギーをもらっていたことを。
ミーちゃんを通して、みんなが損得を忘れて飾らない付き合いができ、助け合えていたことを知りました。そう、ミーちゃんという小さな存在が「人はひとりでは生きていけない」という、人生で忘れてはいけない大切なことを教え、みんなに幸せを与えてくれていたのです。

地域猫についてだけでなく、地域や人とのつながり、人に頼って生きることしかできない小さな存在が秘めた価値、人が“人間らしく”幸せに生きるとはどういうことなのかを考えさせられる本です。

もくじ



第1章 商店街に住む地域猫、三毛猫のミーちゃん
第2章 変わりゆく商店街の風景
第3章 ミーちゃんが行方不明に!
第4章 帰ってきたミーちゃん
第5章 ミーちゃんが戻ってきた商店街
第6章 ミーちゃん、再び行方不明に
第7章 ミーちゃんはどこからきたの?
エピローグにかえて


クレアの表紙でおなじみの、はっちゃんからも応援のコメントをいただきました!

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みんなの心に住み続けるミーちゃん

 本が出版され、少しずつ地域でも反響が広がっている。

 まず本に登場する美容室や、料理屋さん、金物屋さんなどのお客様が読み「すごく泣けた」と言ってくださった。
 また、このブログにコメントをつけてくれた「お元気主婦」の方のように、岩槻在住で本に出てくる店を知っている方が偶然、本屋で手にとって読んでくれたりもしている。

 つい先日は、家庭料理の店「わが家」のママさんが「友達から『本屋でミーちゃんの本を見つけて買いました。ハナちゃん(元地域犬で晩年は「わが家」の飼い犬)も亡くなったんですね』とメールがきた」と教えてくれた。

ミーちゃんが残してくれたもの

 私たちの生活にたくさんの幸せを運んでくれる犬や猫たち。でも、忙しい毎日の中でついついその大切さを忘れがちだ。

 亡くなったり、いなくなったりすると、少しずつ思い出すことも減る。
 それは人間が悲しみを乗り越えて生きて行くための知恵なのかもしれないが、ときには「私の人生を豊にしてくれたコだったなぁ」と思い出すことも悪くない。

 この本ができたことで、みんなの心の片隅に、みんなに幸せをくれたミーちゃんがいつまでも住み続けて欲しいと思う。

 そして、私たちの目をくらます物が散乱する世の中で、ついうっかり忘れがちな「一番大切なもの」をときどきでいいから思い出す機会になったら嬉しい。

 それこそは、ミーちゃんが残してくれたものなのだから。

久々に床屋のお姉さんが通りました

 久々に、美容室の人とミーちゃんをかわいがっていた床屋さんのお姉さんが話をしたそうだ。
 
 お姉さんはここ数ヶ月、他店舗を回っていたので、岩槻店にはいなかったとのこと。だからミーちゃんの本をつくるときには話を聞けなかった(もちろん、名前も連絡先も知らなかったので)。残念。

「ミーちゃんの話、本になったんですね」

 そう言って喜んでくれたが、「ミーちゃん、まだ見つからないんですか?」と、心配もしていたとか。

 このお姉さんも、いつもバッグの中にカリカリを持ち歩いているほどの猫好き。
 最近また、岩槻商店街からほどちかい場所で野良さんが子猫を産んだのだが、その子猫のうち一匹を引き取り、母猫に避妊手術を施したのだそう。

「野良さんだと言うと、格安で手術してくれる病院があるんですよ」と教えてくれた。

 タマの手術も、その病院でしようかな。
ブログリニューアル
このブログは「ミーちゃんを探して」を2017年2月20日にリニューアルしました。
ブログについて
さいたま市岩槻区で地域猫として住民に愛されていた三毛猫の「ミーちゃん」。 このブログはまず、2008年に行方不明になったミーちゃんの情報収集のためにつくられました。 […続きを読む
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