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「わが家」さん、お疲れさまでした(2)

「わが家」の壁 お店には、先客である常連さんが二組ほど。

 みんなわいわいと盛り上がり、「ママと合えなくなったら寂しくなるなぁ」「今度からどこで飲めばいいんだよ」などと口々に、「わが家」さんが無くなることを惜しんでいる。

 「わが家」さんが開店したのは1981年の9月。
 マスターのつくる美味しい料理が評判で、それからずっと地域の人々に愛されてきた。

 去年、マスターが亡くなってからは、ママがその味と評判を受け継ぎ、切り盛りしてきていた。

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ハナコとタロウとミーちゃん

 ふたりが「わが家」を開店した当時のことや、町の様子。マスターがとっても起用で、店の椅子の修理から、備品づくりまでこなしていたことや、店に出るときのママの着付けや髪結いまで全部してくれていたこと。

 ふたりはとっても仲良しで、よく一緒に出かけていたこと。

 マスターは、とっても優しい人で動物が大好きだったこと。

 ・・・さまざまな思い出が語られた。

 そして、もちろんハナコとタロウと、ミーちゃんの思い出話も・・・。
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「わが家」さん、お疲れ様でした(3)

『迷子のミーちゃん』に載っているタロウの写真 タロウの寿命がつき倒れたときも、ずっとタロウに寄り添い、タクシーに轢かれて以来傷むタロウの足をなめ続けていたハナコ。
 タロウと一生添い遂げたハナコは、本当に本当に熱烈にタロウのことが大好きだったらしい。

「若い女のコ(犬)が、いっときだけこの辺りをうろついていたんだけど、そのコをタロウが気に入っちゃってね。そうしたらハナコが焼きもちやいて、そのコをこの界隈から追い出しちゃった。線路の向こうの飼い犬にタロウが熱を上げて通い詰めていたときもハナコはタロウの後をつけて行って、見張ってたっけ。『浮気はさせないぞ!』ってね」

 ママが笑いながらそんな話をしてくれた。
 おとなしくって、臆病だったハナコからは想像もできない情熱的なエピソードだ。

 その話を聞いて、ずっと「ハナコはタロウがナンパしてきたコ」と思っていたが「実はそうではなかったのかも」と思った。どこかでタロウを見かけたハナコがタロウに一目惚れし、商店街まで着いて来ちゃったのかもしれない。


※『迷子のミーちゃん』に載っているタロウの写真
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ほかにもハナコの意外な一面が

 それ以外にも、ハナコには意外な部分があった。「わが家」さんのコになってからも、何度も脱走していたというのだ。

 脱走のたび、ママとマスターはあちこちを探し回った。近所の人が情報を届けてくれることもあったという。

「『線路のレールの中にいたよ』と言われて、肝を冷やしたこともありました。『そんな危険なところに!』って。でも人にいじめられたこともあったハナコからすれば、『人間が来ない安全な場所』と思ったんでしょうね。あんまり脱走が続いて、こっちもキレてしまって『そんなに外がいいなら出て行きな!』って、けんかごしで怒鳴ったこともありました」(ママ)

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「わが家」さん、お疲れさまでした(4)

『迷子のミーちゃん』より転載 マスターの後を追いかけて病院にまで着いて行っていたハナコ(写真:『迷子のミーちゃん』より転載)。

 そんな忠犬ハチ公のような姿やリードを付けてママやマスターと嬉々として散歩をしている印象が強く、「何度も脱走した」という話には心底おどろいた。

 やっぱり地域犬生活が長かったせいなのか。かわいがってくれる家ができても、なかなかそこで落ち着くことができなかったんだろう。

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ミーちゃんも同じ

 それは、ミーちゃんも一緒だ。

 昼間はもっぱら美容室の一角で眠っていたミーちゃん。
 でも、どんなぐっすり眠っていても、美容室の裏口のドアが閉まると、起き出して外に出たがった。ぴしゃりとドアが閉まっていると、閉じ込められるようで不安だったのだろう。
 だから美容室では、真冬でもミーちゃんが寝ている横のドアを15センチほど空けていた。

 何者かに切られてケガをし、病院に運ばれるときも、ネットの中に入れられて「ミャーウ、ムャーアァ」と、心配そうな声を上げていたっけ「ケガが完治するまで」と、いくら言って聞かせても療養中は何度も美容室から脱走を図った。

 今となっては言い訳に過ぎないが、そんなミーちゃんの様子から「だからこの商店街で自由に生きて行けることがミーちゃんにとって幸せなんだ」と、一度、連れ去られて戻って来た後も里親捜しにどこか引け腰だった。

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「わが家」さん、お疲れさまでした(5)

 今年も、もう10月が終わろうとしている。
 10月はミーちゃんがいなくなった月だ。早いもので、ミーちゃんがいなくなって3年にもなる。

 10月の半ばを過ぎると、急激に冷え込むこむことを教えてくれたのもミーちゃんだった。
 ミーちゃんの安否を気にするようになってはじめて「秋が深まるとはこいうことなのだ」と実感した。

寒さが一段と身に染みる秋

 今年は4月に、やはりミーちゃんの巡回ルートのひとつだった魚屋さん(「わが家」さんの隣)が閉店した。
 ここも、ミーちゃんにごちそうの魚をくれた店のひとつだった。

「魚屋さんがまだ続いていたら、私もまだ店を続けていられたようにも思うんですよね。やっぱり、ひとつお店が閉まるとね・・・。私も体が自由に動くうちに旅行したり、人生を楽しみたいから、今が引け時かなって」(ママ)

「『わが家』さん、お疲れ様でした!」
 と元気に言いたいけれど、やっぱり寂しさが先に立つ。
 いつかミーちゃんが帰って来たとき、商店街の風景はどんなふうになっているのだろう。

 今年の秋はまた一段と寒さが身に染みる。
ブログリニューアル
このブログは「ミーちゃんを探して」を2017年2月20日にリニューアルしました。
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さいたま市岩槻区で地域猫として住民に愛されていた三毛猫の「ミーちゃん」。 このブログはまず、2008年に行方不明になったミーちゃんの情報収集のためにつくられました。 […続きを読む
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