ケフィ、今年の夏も海に行く!!(3)
治療をはじめて10日後は、前々から予約していた小旅行の日だった。目的は、夏休みを過ごすのによさそうな近場の海を探すこと。でも、今の状態のケフィを連れて行ってよいのかどうか考えていた。
治療は始めたもののあいからずケフィはぐったりとして、あまり食欲も無く、寝てばかりだった。トイレのときには介護ベストを着ないと心配な状態も続いていた。
そして右胸部分はリンパが大きく腫れ上がり、毛は抜け落ち、皮が割け、膿のようなものがべったりと張り付いていた。想像していただくとしたら、「熟れた果実の実がはちきれ、なかから果汁がしたたっているような状態」という感じだろうか。
そのままにしておくとなめて悪化させてしまうので、洋服を着せたり、カラーをつけたりしてなめさせないようにするのに必死だった。
「行きましょう! 大丈夫」
そんな状態のケフィにとって旅行が楽しいと思えるのか? 連れて行くことは、ケフィにとっていいことなのか? 人間の自己満足ではないのか???
いろんな考えがまたもやグルグルとする。ケフィが倒れてからというもの、悩んだり、迷ったり行ったり来たりすることばかりだ。
「いっそのことキャンセルしたほうがいいのでは・・・。でも、もしかしたらこれが最後の旅行になるかもしれない。だったらやっぱり行くべきかも・・・」
迷ったあげく担当獣医師に相談することにした。「ケフィに負担がないようにしたい」と思いつつも、「『やめたほうがいい』と言われたら、あきらめなければいけない」という思いで、恐る恐る尋ねると、獣医師は迷わず言った。
「行きましょう! 大丈夫です。行けますよ」
治療は始めたもののあいからずケフィはぐったりとして、あまり食欲も無く、寝てばかりだった。トイレのときには介護ベストを着ないと心配な状態も続いていた。
そして右胸部分はリンパが大きく腫れ上がり、毛は抜け落ち、皮が割け、膿のようなものがべったりと張り付いていた。想像していただくとしたら、「熟れた果実の実がはちきれ、なかから果汁がしたたっているような状態」という感じだろうか。
そのままにしておくとなめて悪化させてしまうので、洋服を着せたり、カラーをつけたりしてなめさせないようにするのに必死だった。
「行きましょう! 大丈夫」
そんな状態のケフィにとって旅行が楽しいと思えるのか? 連れて行くことは、ケフィにとっていいことなのか? 人間の自己満足ではないのか???
いろんな考えがまたもやグルグルとする。ケフィが倒れてからというもの、悩んだり、迷ったり行ったり来たりすることばかりだ。
「いっそのことキャンセルしたほうがいいのでは・・・。でも、もしかしたらこれが最後の旅行になるかもしれない。だったらやっぱり行くべきかも・・・」
迷ったあげく担当獣医師に相談することにした。「ケフィに負担がないようにしたい」と思いつつも、「『やめたほうがいい』と言われたら、あきらめなければいけない」という思いで、恐る恐る尋ねると、獣医師は迷わず言った。
「行きましょう! 大丈夫です。行けますよ」