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謎の発熱

病状が見やすいようケージのなかで療養してもらった 翌日も変わらず、デニはぐったりとして何も食べない。ひたすらじーっとうずくまっている。
 もう一度、病院へと連れて行くことにした。

 病状を観察しやすいよう、また捕まえやすいよう、ケフィが子犬の頃に入っていた大型犬用のケージに入ってもらってはいたが、それでも手を出すとバックして逃げてしまう。
 いったいどこにこんなパワーが残っていたのかとびっくりする勢いで、シャーッと爪を出して威嚇し、かみつこうとするのでなかなか手では捕まえられない。

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再びタモ網で捕獲

全身から「具合の悪さ」を漂わせるデニ 仕方無く、ケージの中にタモ網を突っ込み、捕獲することにした。
 タモ網で捕まえられるのはかなりの恐怖のよう(当たり前だけど)。人間が網を手に取っただけで、どうにかしてケージから逃げだそうとケージのなかを上下へと移動して激しく逃げ惑う。

「こめんね、デニ。できることならこんな物使いたくないんだけど・・・」と謝りながら捕獲。

 この日は、人間に時間がなかったので家から一番近い病院で応急措置を受けることにした。

 昨日と同じように熱を測り、病院内でできる検査をしてもらった。やはり「ほぼ異常は無し。脱水の影響と、赤血球の値がちょっと高め」(獣医師)と言われ、点滴と吐き気止めと解熱剤、抗生物質と下痢止めを注射をしてもらった。


クロも似たような症状

 原因は特定できずじまい。しかし、少しずつ、クロにも似たような症状が・・・。ぐったりしていて食べない。
 最初はデニのことが心配で食欲が落ちているのかと思っていたが(デニが家出して数日は、毎回クロの食欲が落ちていた)、もしかしたらそうでは無いのかも知れない。
 
 二匹同時に同じ症状に見舞われたとしたら、ウィルスなどの感染症の疑いもある。そして、クロのことも病院に連れて行かなければいけないかもしれない。

 この家庭内野良猫を二匹捕まえ、同時に病院に連れて行くことを考えると、途方に暮れるばかりだった。
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回復の兆し!?

薬のおかげで吐き気は止まったが気持ち悪そう さらに3日目、4日目とデニを病院に連れて行った。
 吐き気は治まってきたようだったが、吐き気止めのせいなのかどうかの判断が付かない。そして熱は相変わらず高い。そこで点滴と薬剤4種、それから「ウィルス性のものかもしれない」とインターフェロンも打ってもらった。 

 避妊をしたとき、猫エイズや猫白血病などよくあるウィルスの検査はしてもらっていて、陰性だったので安心していたが、「簡易検査だった場合には見つからないことも」(獣医師)と言われ、外部の検査機関に血液を出してもう一度、調べてもらうことにした。

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カロリー2倍ちゅーるを口に塗る

「とにかく少しだけでも口から物を入れてくれれば・・・。それが呼び水となって食べてくれることもあるんですけど」(獣医師)と言うので、カロリー2倍の「CIAOちゅーる」を病院で購入。口の周りに塗って食べさせた。

 残念ながら抱きかかえて食べさせることが難しいので、家人が洗濯ネットに入ったデニを押さえ、私がデニの顔を固定して口に塗るという共同作業。

 こうした作業をしていると、ケフィやでんの晩年を思い出す。もう食べる気力もないので、流動食やペースト状の栄養補助剤を口の周りや口の周辺に塗って、どうにかしのいだものだった。

クロもちゅーるを完食!

ベランダへの出入り口で振り返るクロ 最初は嫌がっていたデニだったが、3回、4回と口の周りに塗るうちに、自分の方から私の指に乗ったちゅ〜るを舐めた!

「えっ?」と驚いていると、また自分から舐めてきた。そうしてどうにかちゅーる三分の二を食べてくれた。カロリー2倍のちゅーるなので、それなりのカロリー摂取はしてくれたはずだ。

「試しに」と、あたらしいちゅーるの封を切り、小皿に盛ってクロに差し出すと、クロも舐めた!
 そして、あれよあれよという間にちゅーる1本を完食してくれた。

あっぱれCIAOちゅーる!!

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CIAOちゅーるの開発者に感謝!

 翌日、近所のペット用品が豊富な店に行って、カロリー2倍ちゅーるや総合栄養食のちゅーる、猫用カロリーエースや猫用ミルクを購入。
 ひとりがデニを洗濯ネットに入れたまま固定し、もうひとりがちゅーるを口へと運ぶという作業を繰り返した。

 すると回を重ねるごとに少しずつ、食いつきがよくなっていった。

 動物病院に連絡し、その状況を伝えると獣医師は言った。

「食欲が出て来たのなら、そのまま様子を見てあげてください。無理に病院に連れて来るのもストレスになるでしょうから」

二匹とも危機を脱出

並んで競うようにご飯を食べるふたり ケージからデニを出し、自由にさせた。
 私が食事の支度をしていると、じーっとこちらを見ている。

「これはもしや、いつもの『お腹空きましたアピール』では?」と思い、小皿にちゅーるを乗せてデニの前に置くと自らぺろぺろとなめ始め、2本近くを食べきった!
 一方のクロは、ちゅーるを缶詰にかけたものを平らげ、人間用につくった鳥ハムも二きれも食べてくれた。

 どうやら二匹とも危機は脱出したようだ。

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原因は不明

小皿に乗せたおやつを食べるデニ 以後、二匹はみるみる回復し、今では何事も無かったような大食漢ぶりを見せている。とっくみあいの相撲を取ったり、猫じゃらし(ネズミ付き)で狂ったように遊んでいる。

 外部機関に出した検査結果もすべて陰性。ほっとしたものの、結局、原因は特定できず。「子どもの頃に猫風邪などに感染していて免疫が低下すると出てくるのかも」(獣医師)とは言われたものの、はっきりしたことは分からないままだ。


開発者に表彰状を

 ひとつだけ分かったことは、「ちゅーるはすごい!」ということだ。
 食欲が出始めたとき、他のメーカーが出している同じような液状おやつをあげても、デニもクロも見向きもしなかった。「もし、ちゅーるがなかったら」と思うと、考えるだけで恐ろしい。

 年を取ったり病気になって食欲が落ち、カリカリのような総合栄養食を食べてくれなくなったときに、総合栄養食やカロリー2倍のちゅーるがあることが、どれほど心強いか。

 いつか開発者に会うことがあったら、ぜひ表彰状を送りたい。
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もぐらに会いに行く

 唐突な話だけれど、先日、もぐらに会いに行った。
 正確には、「まだもぐらのような」ゴールデンの子犬に会いに行った。

ケフィの子孫

十六茶の間をスラローム それは、ケフィの子孫。実は7月のある日、子犬が産まれることなどつゆ知らず、思い立ってケフィのブリーダーさんに電話をしていた。

 そのときは「新しい子を迎えたい」という確固たる思いがあったわけではない。私の心のなかの大事な場所は、まだまだケフィやでんが占めていて、そんな状態で新しい子を迎えるのは難しいと思っていた(と言うより、新しい子に失礼だ)。

 だけど一方で、「ケフィやでんがいたときのあの幸せな時間をまた持つことができたら」という思いもあった。

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「思い立った」理由

どっから見ても立派なもぐら?! いったりきたり、ぐるぐるを繰り返してきたのだけれど、今回、「思い立った」のは、2年以上にわたってウェブマガジンで続けてきたペットロスの連載が終わりを迎えたということが、一つの大きな理由だ(ウェブ上にある記事はまだ連載途中。ふたつめの理由はあと数回後にご紹介しよう)。

 この連載のおかげで、ケフィのことをずーっと、ずーっと考えてきた。ケフィがいなくなってしまった人生をどうしたらいいのかと思ってもいたし、ケフィやでんがいて、そしてミーちゃんも商店街で暮らしていた頃の幸せなときについても、いつも考えざるを得なかった。

 連載を書くために、自分の気持ちと向き合い、私の心のなかの「ケフィやでんの収まりどころ(居場所)」をずっと探してきた。


もう少しだけ前進すべき?

 そんな連載が終わることで、愛するケフィたちが本当に過去になるのだという寂しさがつのってきた。しかしそんな喪失感を持つと同時に、どこか「一区切り」という気もあった。

 もしかしたら、もう少しだけ、ただ立ち止まって考え込むのではなく、「自分の意思で前に進むべきなのかもしれない」という気持ちがしたのである。
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このブログは「ミーちゃんを探して」を2017年2月20日にリニューアルしました。
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さいたま市岩槻区で地域猫として住民に愛されていた三毛猫の「ミーちゃん」。 このブログはまず、2008年に行方不明になったミーちゃんの情報収集のためにつくられました。 […続きを読む
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