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鳥たちの受難(2)

鳥 数メーター歩くと、その原因が明らかになった。

「けたたましい鳴き声」に聞こえたのは、人間がスピーカーから発する超音波のような、鳥の雄叫びのような、なんとも言えない奇妙な音と、その音に怯える鳥たちが発する叫び声が合わさった音だったのだ。

 おそらく自治体の職員なのだろう。2人の男性が巨大なスピーカーを両手で持ち上げ、空に向けていた。


ただ茫然

 私はただ茫然として、2人の男性の“仕事”を見つめるしかなかった。

 頭の中では、近所で出会った迷子犬のことや、クロのこと、ミーちゃんのこと、たまに最寄り駅のところで出くわす迷子らしき猫のこと・・・などなど、居場所を失った多くの動物たちのことが走馬燈のように駆け巡っていた。

 住処だった緑が切り倒されて駅が出来て、ようやく見つけた街路樹にさえ止まることが出来なかったら、鳥たちはどこで羽を休めたら良いのか。

 駅には「鳥の糞にご注意ください」という張り紙があり、鳥が止まりそうな場所にはトゲトゲの付いた鳥避けが設置されている。近くには公園や広場は無い。

 居場所を追われて飛び回る鳥たちの気持ちを考えると、胸がぎゅっとつかまれたように苦しくなった。
 鳥たちはいったいどんな思いで、街路樹の上を飛び回っているのか。いったいいつまで2人の男性はあの音を空に向けて放ち続けるのだろう。もう日暮れになるというのに、目の見えるうちに鳥たちは眠る場所にたどり着けるのだろうか。

足早に去っていく人たち

 私と同じように少しだけ立ち止まって鳥たちに目を留める人もいるが、ほとんどの人は立ち止まることもなく、ほんの少し空を見上げただけで足早に去って行った。その様子を見ていたら、なんだかとっても悲しくなった。
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このブログは「ミーちゃんを探して」を2017年2月20日にリニューアルしました。
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さいたま市岩槻区で地域猫として住民に愛されていた三毛猫の「ミーちゃん」。 このブログはまず、2008年に行方不明になったミーちゃんの情報収集のためにつくられました。 […続きを読む
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